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シップス、自社サイトの差別化推進

2010年 7月22日 16:31

5men.jpg 大手セレクトショップのシップスは、今年6月に開設した自社通販サイトが先行セールの実施などで消費者の支持を得ている。これまで、ネット販売の多くを依存していた「ゾゾタウン」など他社サイトとの差別化を図るとともに、実店舗との連携を強化することで顧客満足度の向上につなげる。

 同社は小ロット多品種型のMDが特徴。シーズンのピーク時にはネット販売だけでも3000~4000型の商品を扱うため、写真撮影や採寸などに手間がかかるとして、これまで関係の深かったスタートトゥデイ子会社にフルフィルメント業務を委託し、6月18日に自社通販サイト「シップスオンラインショップ」を開設した。

 シップスでは、開設時の顧客獲得策として他社サイトよりも1週間前倒しで夏のセールを実施。その結果、「ゾゾ」からの顧客は全体の20%程度で、大部分は実店舗の顧客や新規のネットユーザーを獲得したようだ。

 自社サイトへの集客策としては、先行販売や限定商品を定期的に投入し、商品の奥行きを持たせる。
 また、他社サイトでは展開していない40歳前後をターゲットにしたレディースブランド「サシリー」の取り扱いを始める考えで、従来のネット販売では獲得できない年齢層もターゲットにする。

 一方、店舗連動では、自社通販サイトの開設時から店舗在庫表示システムを導入し、商品のカラーとサイズを選択すると実店舗の前日までの在庫状況が分かるようにした。通販サイトで欲しい商品が完売していたり、商品を手にとって見たい消費者の店頭誘導につなげる。

 また、自社サイトでは店舗スタッフが各自の一押しコーディネートを紹介。販売スタッフが実際に顔を出して紹介することで、ブランドや最寄りの店舗を身近に感じさせる工夫をしている。

 今後は、実店舗にiPadを導入し、通販サイトのコーディネートや店舗での欠品商品などをカタログ代わりに見せる取り組みも始めたい意向だ。

 同社のネット販売売上高は、他社サイトも含めて前期(2010年2月期)は17億円で、これは全社売り上げの8%。今期は、20億円を越える見通しで、うち自社通販サイトでは1億5000万円を計画する。

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