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ジップ 埼玉に物流センター開設、オンデマンドのDM販促も提案

2019年 5月30日 13:15

 ベネッセコーポレーショングループで物流業務代行事業などを手がけるジップは1月29日、埼玉県川越市内に新物流拠点の「川越芳野台センター」を開設し、2月1日から稼働を開始した。

 同センターは鉄筋4階建てで、延べ床面積は約6600平方メートル。土地代を含めた投資額は約18億円で、関東での同社の3つ目の拠点となり、初の自社設立の物流センターとなる。同物流センターの稼働で関東での処理能力は2倍となった。

 トラックヤードや倉庫スペース、作業スペースのほか、WMSによる在庫管理、商品マッチングを行い、商品を適切に管理・発送できる仕組みを完備。特に衛生環境にはこだわっており、荷受けエリアに2重シャッター、パレット用のエアシャワーを備え、防虫対策も施している。

 4階部分はエアシャワー付きの衛生フロアとなっており、「化粧品製造業」「医薬部外品製造業」「菓子製造業」などの許認可を活かした作業が可能。通販企業向けの需要を高く見込んでおり、健康食品、化粧品、食品、雑貨などの保管・在庫管理・梱包・発送・ダイレクトメール(DM)の封入などを行う。

 中でも2台導入しているオンデマンドプリンターを使ったDM印刷でのワントゥワンマーケティング支援を強みとしている。

 同設備により、商品などに同梱する明細書・振込用紙の販促スペースを使って、顧客の誕生月や年齢、購入履歴といった属性に応じた販促情報の出し分けが可能。「明細書は必ず見るものなので、このスペースを上手に使うことで同梱チラシも削減できる。(DM内容の)企画提案からお手伝いしている」(神﨑宏専務)とした。

 なお、同社では2018年7月期の通販商品発送での売上高が30億円となっているが、既存の岡山拠点の増床と今回の新センター開設を合わせて、3年後には同売上高を1・5倍にすることを目指している。新センター単独の目標としては3カ年で売上高10億円を計画する。

 既に大手化粧品通販企業の案件を受けるなど、立ち上がりの稼働状況は順調に推移しており、今後も通販企業を中心に営業開拓を図っていく。

 
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