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【GDOのネット販売戦略とは㊦】 独自商品展開し差別化、課題の配送料にも対策図る

2018年 3月23日 10:12

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 ゴルフ用品のネット販売などを行うゴルフダイジェスト・オンラインが引き続きリテール事業の拡大を目指す中で、最初の課題となっていたのが配送料値上げ。これについても今期から対策を図っている。これまで通販で購入金額2000円から商品の無料配送を行っていたが、1月16日からは「1注文で送料324円」という方式に変更した。

 昨年以降、通販業界では送料無料となる購入金額を1万円などに押し上げて対応するというケースが見られている。「クラブは高額だが、毎月買われる商材ではない。ウエアやアクセサリーは購入頻度が高いが1万円には中々届きにくい。そのため、全員から少しずつ頂くという考え」(顔写真=のリテールビジネスユニット渡辺貴正ユニット長)とする。

 324円という送料の値付けに関しても、600~700円程度の配送料金が主流となる中、新規の顧客に配送料金を理由に敬遠されず、ゴルフクラブやゴルフバッグなど大型で持ち運びにくい商品の配送代金としては適度に妥協できるという想定で選択した。結果的に料金変更後も顧客数が減るということは起きていないようだ。

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 また、商品面での差別化に向けては独自商品の提案が大きな鍵となる。1月中旬には日本での独占販売契約という形でゴルフクラブのグリップエンドに取り付けることができるIoTガジェット「Arccos 360(アーコス サンロクマル)」(税別価格3万1800円)を発売した。全てのショットをリアルタイムにトラッキングし、ラウンドデータの統計を分析することができるという。

 「デジタルガジェットは当社の顧客に親和性が高く、発売以降、想定以上の売上げとなっている。メーカーにあるものをただ売るのではなく、我々がメーカーに近しい立ち位置となる取り組み」(渡辺ユニット長)とした。

 そのほかPB商品としても、ウエアで「GDOオリジナル」を販売。今後はアパレルブランドとのタイアップ企画で新たなネーミングで展開することなども考えている。「PBは『この人たちに売る』を明確にしないとだめ。マスでやって大手と競合するのではなく、どこを取りに行くのかを重視。その上でエッジの効いたものをやらなくてはいけない」(同)とした。

スマホからの集客も強化へ

 集客の観点での今期の大きな課題はモバイルの強化。昨年6月にアプリをリリースして売り上げは伸びてきたが、今期はスマホのブラウザ改良にも投資していく。ゴルフクラブはその特性上、商品の解説文が長くなりPC画面での取り扱いに向いている。一方でアパレルなどはそこまでの解説が不要なことから、モバイルとの親和性はあると見ており、さらなる伸びを期待している。

 そのほか、サイトでのレコメンドのテコ入れも検討。現状の通販サイトでは過去の購入商品と同じジャンルを再度レコメンドするような場合もあり、次への購入に上手くつながらないケースもあるという。「ECは検索重視なので商品ジャンルで売り場が分かれてしまう。実店舗では靴を買った人にまた靴を勧めるのでなく、同じブランドの『マーカー』などを組み合わせで勧めることもできる」(同)と説明。今後は通販サイトでも商品ジャンルを超えてレコメンドできるような仕組みを取り入れる考え。 (おわり)

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