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東京都の高齢者相談 「ネット通販」増加続く、7000件超のペースで推移

2018年 3月23日 09:56

8-2.jpg 東京都の消費生活センターに寄せられる60歳以上の高齢者相談で、「インターネット通販」に関する相談の増加が続いている。13年度に約4000件だった相談件数は15年度以降7000件を突破。17年度上半期も前年同期比で5・6%増と過去最高を更新している。3月9日、都が公表した過去5年間の高齢者相談の分析結果から明らかになった。

 高齢者相談は、例年3万9000円前後で推移する。16年度は前年度比4・7%減の約3万7000件と減少したが、17年度上半期は前年同期比0・9%増の1万8543件と再び増加傾向に転じた。
 販売形態別の傾向では、「通販」が最も多い。

 17年度上半期に絞ってみると、60歳以下を含む全相談件数は、5万9528件。このうち、「通販」に関するものは約35%。「店舗購入」「訪問販売」を抑えトップになっている。高齢者相談に絞ってみても「通販」が約30%を占めトップ。世代別では「60歳代(7553件)」で約40%を占め、「70歳代(6447件)」でも約27%と最も多い。「80歳代以降(4543件)」では、約14%。「店舗(約21%)」「訪販(約24%)」の相談割合が多くなっている。

 14年度以降の商品・役務別の高齢者相談で例年多いのは、有料サイト利用料や架空請求など「デジタルコンテンツ」や「アダルト情報サイト」など。屋根工事など「工事・建築」関連も多い。「健康食品」は16年度以降、上位10位にランクイン。16年度は1034件、17年度上半期は455件と前年を下回る傾向で推移している。「健康食品」の相談を世代別にみると「60歳代」「80歳以上」で上位10品目の相談商品に含まれている。

 14年度以降の高齢者の相談内容の傾向で顕著なのは、「インターネット通販」に関する相談が高止まりの傾向にあること。14年度に4042件だった相談件数が15年度以降、7232件(高齢者相談全体の約19%)、7427件(16年度、同約20%)、3794件(17年度上半期、同約20%)で推移する。17年度通期では過去最高を更新する勢いだ。

 「インターネット通販」の高齢者相談で多い商品・役務は、やはり「デジタルコンテンツ」関連や「アダルト情報サイト」関連のもの。60~80歳代の各世代で1位、2位を占める。ただ、「健康食品」も119件(3%)に上り、各世代の上位10品目の相談商品に入っている。

 加齢による疾病等で判断が困難は「判断不十分者」の相談は年間1200件~2300件。17年度上期は前年同期比6・9%増の663件と増加。「健食」は上位10品目で3番目の相談数だった。

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