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ファンケル 機能性表示食品で今期150億円の売り上げ目指す

2017年 5月11日 10:57

081.jpg ファンケルは今期(2018年3月期)、主力の機能性表示食品で150億円超の売り上げを目指す。「えんきん」「カロリミット」などヒット商品のシリーズ化を進めており、アイケア、ダイエット関連市場でシェア拡大を図る。制度が始まって以来、これまで届出が公表されたのは14商品。制度を強みに商品提案力を強化しており、今期も10商品強の届出を予定する。

 民間調査会社の調べによると16年度の機能性表示食品の市場規模は約1500億円に達する見込み。その1割にあたるシェアの獲得を目指す。

 昨年9月、届出を行った「カロリミット」に続き、今年6月には制度を活用した「大人のカロリミット」(=画像(上)、30日分、税込2800円)をリニューアル発売する。ギムネマ酸や桑の葉由来イミノシュガーなど6つの機能性関与成分を配合。機能性は「脂肪の代謝を高める機能」を臨床試験で、「糖や脂肪の吸収阻害機能」は研究レビューで評価。「糖の吸収を抑える」「脂肪の吸収を抑える」「脂肪を代謝する力を高める」という3つの機能を持つ日本初の機能性表示食品になる。

 20代の女性を中心に顧客基盤を築く「カロリミット」に対し、「大人のカロリミット」では40代以上の女性を対象に展開。今期に単品で45億円、シリーズで前年比約9%増となる82億円の売り上げを目指す。

 アイケア関連でも中高年層の老眼対策で訴求する「えんきん」に対し、今年3月には、45歳未満の層を対象にした「スマホえんきん」を発売。"スマホ老眼"をキーワードに目の疲労感を緩和する機能で訴求する。

 「スマホえんきん」は、ウェブメディアを中心に展開。眼鏡ブランド「JINS」を展開するジンズとの相互送客や書店など新たな販売ルートも開拓する。新規顧客に占める「えんきん」ユーザーの割合も約2割にとどまり、新規顧客の獲得が好調に進む。今期は、シリーズで同27%増の68億円の売り上げを目指す。

 一方、健康食品分野では、現代の日本人に必要な栄養素をワンパックでカバーできる「基本栄養パック」(=画像(下)、税込1399円)を、ヒット商品に育成していく。

 ビタミン・ミネラルなど必須栄養素は市場が大きい分野の一つ。一方で他社との違いが出しにくい分野でもある。ファンケルでは独自の体内効率設計で差別化。ベーシックサプリメントとして提案する一方、総合サプリメントメーカーとして幅広い商品ラインアップを持つ強みを活かし、個々の顧客に合わせた"悩み対応サプリ"との組合せ提案を強化しクロスセルにつなげていく。将来的に若年層向け、中年層向け、高齢者層向けなど「基本栄養パック」にバリエーションを持たせていくことも検討する。

 体内効率設計では、例えば「ビタミンB&C」にサプリでは珍しい2層構造の錠剤を採用。ビタミンB群は体内で効率よく働くロングタイム製法を、ビタミンCは誘導体を配合して成分が体内で長く働くよう徐々に溶け出す工夫をほどこすなどしている。

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