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オンワードHD 食品の通販サイトを開設、初年度10億円が目標

2016年11月25日 12:00

021.jpg オンワードホールディングスは11月22日、こだわりの食料品やキッチン用品を提案するグルメ通販サイト「オンワード・マルシェ」を開設した。

 中期経営計画の柱のひとつに掲げるEC事業の強化を図るとともに、ファッションに限らずライフスタイルの幅広い分野でオンワードとしての提案力を高める狙いで、1年ほど前から準備を進めてきたという。

 オンワードは2000年にパリのサンジェルマン地区にそば懐石レストラン「円(えん)」を出店。日本の伝統的な食と器、和の空間にこだわった店作りが評価されているようで、「オンワード・マルシェ」は同レストランのコンセプトをベースに、日本全国から厳選した食や器などを集めて販売する。スタート時点は国内のみの発送となるが、第2フェーズでは海外向けの発送に加え、海外の食材を日本の消費者に届けるグローバルECサイトへの進化を計画しているという。

 同社では、全国に7支店を構える営業ネットワークを活用し、その土地を知り尽くしたバイヤーが産地に足を運び、実際に味わった商品を提案。紅乙女酒造の「胡麻祥酎紅乙女ゴールド」(税込3942円)など和洋酒がそろう「お酒」コーナーや、澤田米穀店の「北海道特別栽培米セット」(同3780円)などギフトにも最適な「お米」コーナーに加え、「調味料」や「おかず・おつまみ」「スイーツ」「水・飲料」「器・キッチン用品」の7つのカテゴリーで始動。全国240の取引先から集めた約3000品目を扱うが、段階的にカテゴリーと商品点数を増やす。

 今回、有名グルメ雑誌の編集長を務める大西健俊氏を「オンワード・マルシェ」のクリエイティブディレクターに起用。現地取材をはじめ、酒に合うつまみや、食材に合う器などを提案するほか、食の専門家と食通のファッショニスタなど同社と関係のある著名人がキュレーターとして登場し、読み物ページも充実させる。

 商品は生産者の手で直接発送する産地直送方式で、基本的にオンワードは在庫を持たない。

 既存の衣料品通販サイト「オンワード・クローゼット」とは別サイトで展開するが、メンバーズポイントは連携しており、服の購入で貯めたポイントで食料品を買うこともできる。

 新サイトはファッションや食にこだわりを持つ女性をメインターゲットに据えており、客単価は3000円程度を想定。2018年2月期に10億円の取扱高を目標とする。

 同社ではサイト開設を記念し、初回購入時に利用できる500円クーポンを付与するキャンペーンを来年2月末まで実施する。

 なお、オンワードは2019年2月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画でネット販売の強化に本格着手しており、グループ全体で前期(16年2月期)比3倍となる360億円の通販売り上げを目標に掲げている。

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