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興和  "青汁"新商品で攻勢、定期引上げが改善

2015年10月29日 10:00

 8-1.jpg興和では、"青汁"を軸に通販事業の拡大を目指していく。これまで粉末飲料タイプの青汁を展開してきたが、「ジュレタイプ」の新商品を投入。味と栄養価の両立を目指した商品設計で、顧客の継続性を高める。新規獲得も従来品より好調なことから、広告投資を新商品に集中させる。

 通販事業の前期(15年3月期)売上高は開示していないが、増収率は10%前後。例年、10~20%の増収率で成長している。ただ、これまで一つの商品に軸足を定めることができずにいた。

 通販では、「DHA/EPA」や「青汁」、「乳酸菌」関連の商品で広告を展開。折込チラシや新聞広告、インフォマーシャルで新規獲得は徐々に進んでいたが、一方で広告投資が分散していた。

 今期は、新商品として「黒糖 抹茶青汁寒天ジュレ 植物醗酵エキス入り」(30包入り、税込4320円)を10月1日に発売。"野菜不足"や"便通改善"で訴求している。

 また、商品設計では、味にもこだわった。700億円もの市場があるとされる青汁だが、中には一度は試しながら独特の風味や味が馴染まず、離脱した顧客が少なくない。これら潜在顧客の獲得を進めるほか、既存顧客の継続性も高めていく。

 新規獲得は、サンプル(10包入り、同980円)で展開。折込チラシや新聞広告、地上波地方局のテレビCMを展開する。

 インバウンド時には定期入会への誘導をテストしているが、これまで3割前後だった引き上げ率が6割前後にまで改善。また、「これまでアウトバウンドやDMを送付しなければサンプル購入だけで終わっていたような顧客からの自然な追加注文が増えている」(同社)としており、手ごたえを感じている。こうした状況を受け、今期は、広告投資を拡大した上で、「抹茶青汁寒天ジュレ」に集中。青汁市場に攻勢をかける。

 「抹茶青汁寒天ジュレ」は、食物繊維や栄養成分を豊富に含むクマイザサ粉末、腸内のビフィズス菌の働きをサポートするイソマルオリゴ糖、米由来の乳酸菌、約40種類の植物原料を発酵させたエキスを配合している。

 商品開発では、リピート性を高めるため、特に味にこだわった。フードコーディネーターやパティシエなど食の専門家の協力を得て試作を重ねた。味と栄養価の両立を図り、カリウムやカルシウムが多く含まれている黒糖やココナッツシュガーを使用した。

 通販事業では、ほかに昨年4月から店頭市場で展開する既存商品の取り扱いも開始。通販限定で展開する「三次元マスク」の大容量タイプや、「バンテリンサポート」などが人気で受注数が順調に増えている。店頭で展開する商品の流通補完としても通販サイトを活用。これら商品群の売上比率は2~3割程度にまで高まっている。
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