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健康家族、卵殻膜の化粧品を拡充

2014年 8月21日 16:49

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健康家族は昨秋から、独自の卵殻膜抽出成分を使用した基礎化粧品など美容関連商品の「ランリッチ」シリーズを展開している。健康食品通販事業者が事業拡大の一環として化粧品の取り扱いを始めるケースは多いが、同社の考え方は少し違うようだ。

 「『伝統にんにく卵黄』で余った卵白を有効に活用できないかと考えたことがきっかけだった」。健康家族では、美容関連商品の展開に至る端緒についてこう語る。言い換えれば、事業化ありきではなく、同社のこだわりでもある"素材"を使い切ることが念頭にあったわけだ。

 そこで最初に投入したのは、卵白の保湿効果に着目し同成分を配合したせっけん。当初は顧客にプレゼントする形としていたが、評判が良かったことを受け「卵白せっけん」として商品化。売れ行きは不明だが、10年以上前から販売を続けていたことを考えると、固定客がついていたようだ。

 一方で、卵白のほかに有効活用できないかを考えていたのが卵の殻の内側にある薄皮の卵殻膜。卵殻膜について調べたところ、人の肌や髪に近いアミノ酸を豊富に含み、肌のみずみずしさと関係のあるⅢ型コラーゲンの生成を助けるなど美容効果が高いことが判明。活用方法を研究した結果、独自成分の「ランシェル―L」の抽出に成功し、「ランリッチ」シリーズとして商品展開を始めた。

 第1弾商品は昨年10月に発売したオールインワンジェルの「うるおいリフトジェル」で、以降、同年12月に「卵白せっけん」をリニューアルして「ランシェル―L」を配合した「しっとりせっけん」、今年4月に「うるおいクレンジングジェル」、6月に育毛剤の「薬用ヘアーブルームエッセンス」と、相次ぎ商品を投入している。

 各商品には、「伝統にんにく卵黄」で使用した卵の卵殻膜から抽出した「ランシェル―L」を配合しており、ターゲットは肌の乾燥が気になる50代女性に設定。現状、既存顧客をメーンとした展開だが、40~60代女性と幅広い層が購入しているという。

 卵殻膜は美容成分として注目されつつある。独自成分の「ランシェル―L」を持ち、新商品を相次ぎ投入している点から、健康家族でも化粧品通販の展開に本腰を入れるのではないかと思われるが、同社によると、特に化粧品通販を積極化する考えはないとする。もともと、にんにくを中心とした健食・一般食品がメーンで、化粧品の展開も余った素材の有効活用を端緒としているためだ。

 健康家族では、「伝統にんにく卵黄」で使用するにんにくを自社農場で生産するなど、素材に強いこだわりを持つ。素材の有効活用策を検討する中で生まれた「ランリッチ」シリーズもこの考え方を踏襲したものと言え、今後、既存顧客に対し、身体の外から健康をサポートする商品として提案していく考えのようだ。

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