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流行の芽・東京ユニコム 「食品乾燥機」が好調、保存性と携帯性が奏功

2010年 2月 3日 18:38

081.jpg 自宅でドライフードを作ることができる「食品乾燥機」が10数年の時を経て、ヒットの兆しを見せている。同商品は専用のトレイに並べた野菜や果物などの生鮮食品を、機械が噴射する温風でゆっくりと乾燥させるもの。食生活の中でドライフードが一般化し、保存性の高さや携帯できる利便性などのメリットが浸透しており、中高年主婦層のニーズを得ているようだ。大手カタログ通販での取り扱いが決まっているもようで、今年のヒット商品となりそうだ。

  「食品乾燥機」を扱うのは東京ユニコム。スーパーなどの店頭でバナナチップなどのドライフードが定番化しており、認知度が高まっていると分析。ドライフードを自宅で作りたいというニーズがあると判断した。

  「食品乾燥機」は薄く切った野菜を、専用のトレイに乗せ、スイッチを入れるだけ。高さの異なるトレイが5枚セットされており、野菜や果物の大きさに応じて使い分ける。噴出する温風は55度まで上昇し、最短4―5時間で食品を乾燥させることができる。りんごやバナナ、いちごなどの果物のほか、ナスや玉ねぎ、人参、パセリなどでドライフードを作ることが可能となる。税込価格は1万円。

  「食品乾燥機」は10数年前に1度取り扱ったことがあったが「全く売れなかった」という。食品を乾燥させ携帯する習慣がなかったため、食品乾燥機ニーズを開拓できなかったと見ている。

  それでも再度取り扱いを決めたのは、ドライフードの認知度が高まっていることと、健康志向の顕在化で携帯できる食品のニーズが高いと判断したためだ。新聞広告のテスト販売では1回で30件の受注を獲得し、本格展開することにした。

  現状、自社通販では新聞広告やカタログで展開し、主力商品に次ぐ人気商品となっている。価格帯が1万円と購入しやすい価格帯だったことや、野菜や果物を並べた商品画像の分かりやすさが奏功した。

  中心顧客層は50―60代の女性。主力商品の製粉機「ひきっ粉」購入者が「食品乾燥機」を購入し、乾燥食品を粉末にするケースも多くみられる。また、ウォーキングやトレッキングなどでのおやつ作りや、余った食品の保存を目的として購入しているようだ。

  今後、通販企業への卸販売を積極化する方針。これまで大手通販カタログでの販売は1回の掲載で数100台を販売したほか、新たに大手カタログ通販での取り扱いも決まっているという。卸販売を含めて月間1,500台の販売を目指す。
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