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ケンコーコム  医薬品ネット販売、再開後1カ月の状況は?

2013年 2月28日 13:41

 7-1.jpgケンコーコムが1月11日に再開した第1、2類一般用医薬品ネット販売。再開後1カ月の販売動向は1日平均受注件数が約1600件(第3類も含めた1日平均出荷件数は約3000件)だった。この状況について同社の後藤社長は、「(医薬品ネット販売に対して)非常に強い消費者ニーズが存在することが改めて裏付けられた」としている。

 ケンコーコムは1月11日、医薬品ネット販売規制訴訟の最高裁判決で国の上告を却下する判断が下されたことを受け、同日午後から第1、2類の医薬品ネット販売を再開。再開後約1週間で日次売上高における医薬品の構成比が規制導入前を上回る水準となるなど、順調な推移を見せていた。

 再開後1カ月(1月11日~2月10日)における薬効別の販売数量上位商品は、1位が皮膚用薬、2位が解熱鎮痛剤、3位が発毛・育毛剤、4位が総合感冒薬、5位がうがい薬。1位の皮膚用薬にデリケートゾーン薬が含まれるほか、3位に発毛・育毛薬が入っていることなどを勘案すると、人目のある店頭では購入しづらい医薬品のネット販売ニーズが高いと言えそうだ。

 因みに、1月の医薬品分野の売れ筋ランキング(集計期間1月1日~31日)では、第1類医薬品にあたる「ロキソニンS12錠」(解熱鎮痛剤)が1位、「リアップX5 60㍉㍑」(発毛・育毛剤)が2位に入っている。

 一方、この1カ月間の電話やメールを通じた薬剤師による相談件数は約600件だった。

 同社では、安全性確保の観点から、ネット受注時に注意事項などの情報提供や顧客へのアンケート、1度に購入できる医薬品の個数制限などを実施。また、一定期間内に同種の医薬品を複数回注文する顧客などに薬剤師が服用履歴や使用目的などを直接問い合わせる形にしており、この1カ月間の薬剤師による問い合わせ件数は90件。このうち20件強について販売を断ったという。

 ケンコーコムの販売動向を見る限り、1、2類医薬品のネット販売ニーズは根強いと言えそう。医薬品ネット販売については、厚生労働省が設置した検討会でルール作りに向けた検討作業が始まっている。この中で安全性の確保策が焦点のひとつになるが、ケンコーコムとしては、適正な使用に懸念のある注文に対し薬剤師が確認をしている実態を公表することで、ネット販売でも顧客との双方向的なやり取りによる安全確保ができることをアピールしたい考えのようだ。


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