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伊勢半  通販専用ブランドを立ち上げ、本格参入視野に展開

2012年10月11日 19:08

 ドラッグストアやバラエティーショップを中心にメーク商品を展開する伊勢半(本社・東京都千代田区、澤田晴子社長)が10月17日、通販専用のスキンケアの展開を始める。通販専用ブランドを立ち上げるのは初めて。具体的な売り上げ目標は公表していないが、2013年に1万5000人の新規顧客獲得を目指す。


 新ブランドは「YUI(結)」。独自に開発した新成分「紅花発酵液(ピチア)」をシリーズの共通成分として配合する。メーク落としや化粧石けん、美容液、化粧水など6アイテム(税込2940~6300円)を展開。40代以上の女性をターゲットにしたエイジングスキンケアブランドとして展開する。

 「ピチア」は、紅花の花びらから抽出した「ピチア酵母」を発酵させ、独自に開発したもの。肌は細胞の衰えで新陳代謝が鈍ると、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロンの働きが弱まり、肌は弾力を失い、水分保持力が弱まることでハリを保ちづらくなる。「ピチア」は、加齢やストレス、紫外線などのダメージで衰える細胞の新陳代謝を活性化させるほか、コラーゲンの産生促進、保湿作用などの機能が期待されるという。

 伊勢半では、来年2月までをテストマーケティング期間と位置付け、折込チラシや新聞広告を展開。5カ月間で5000人の新規獲得を目指す。トライアルキット(税込1260円)を使い、折込チラシは東京を中心に330万部を展開。クリエイティブを検証し、新聞広告の展開につなげる。13年は1万5000人の新規獲得を計画する。通販専用サイトも立ち上げる。

 伊勢半は、江戸後期の1825年創業来、紅問屋として「紅(紅花)」の研究を続けてきた。本業と関連の深い紅花を新ブランドの象徴的な成分として展開することで、ブランドストーリーを組み立てる。

 通販はこれまで、店頭流通を止めたブランド「エルフェ」で展開してきた。ただ、固定客がいることから流通補完としての意味合いが強く、新たに通販専用ブランドを立ち上げるのは初めて。「YUI」は、「エルフェ」とは別に通販専任部署を立ち上げ展開する。

 澤田社長は「通販の勉強はまだこれから。テスト検証を重ね、少しずつ勉強していきたい」としており、通販にどの程度の予算を投じるかも公表していない。テストマーケの検証を通じ、通販への本格参入の可否を判断するとみられる。


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