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オリンパス子会社のヒューマラボ、5年で売上高300倍見込む、過大な見積もり明らかに

2011年11月 4日 10:00

過去の不透明な企業買収が問題視されているオリンパス(本社・東京都新宿区)は10月27日、前日に辞任した菊川剛会長兼社長に代わり就任した高山修一社長が記者会見を行い、買収の正当性を主張した。ただ、買収した国内3社の収益計画は過大評価が目立つほか、明らかにしていない部分も残っており、株主からの批判を招きそうだ。
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 同社が公表した資料によると、化粧品・健康食品通販のヒューマラボを買収したのは2007年9月から08年4月にかけて。ヒューマラボはがん細胞増殖抑制など免疫力を高める健康食品を販売しており、内視鏡を中心とした医療関連事業の強化が目的。第三者株主から買ったとしているが、同社では「投資ファンド経由で買収しており、(購入先となる)株主の詳細は分からない」(広報・IR室)としている。投資会社のジェイ・ブリッジと関連した会社から買ったとの報道もされているが、「把握していない」(同)という。

 また、一部報道では、ヒューマラボなど3社の買収を仲介したのは横尾昭信氏と横尾宣政氏の兄弟とされる。これについても同社は「認識していない」(同)とする。なお昭信氏は、オリンパスの子会社となった投資会社、ITXの社長を勤め、2010年にはJALUXの社長に就任している。

 買収直前となる、2007年4月~08年3月までのヒューマラボの売上高は8600万円。利益面は「非公表」(同)とするが、純損失を計上していたとみられる。当初の事業計画では、買収5年後となる13年3月期の売上高見通しは約269億円。実に300倍以上もの成長を見込んでいたことになる。売り上げの中心は通販を予定していたのかなど、具体的な計画については「お答えできない」(同)という。

 しかし、12年3月期事業計画での売上高目標は、約22億円にとどまっている。当初見通しと大きく乖離(かいり)した理由について、同社では「お答えできない」(同)とする。

 ヒューマラボでは今後、シイタケ菌糸体エキスから抽出した「コアレム」を化粧品にも配合して販売するとしているが、売り上げ目標や販路などの事業計画は「お答えできない」(同)としている。


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