「ネット、伸びしろはある」、ミセス層の新規獲得狙う――
ミセス層向けの成長戦略について。 「前期も3~4%の成長を果たしている。ネットを伸ばしていくことに加え、アイテム数を増やし、リピート率を向上していくことに尽きるだろう。これは若年層向けもミセス層向けも同じだ」
――
リピート率は他社よりも低いのか。 「他社の数値を正確に把握しているわけではないが、低いのではないかを認識している。リピート率にしてもリードタイムにしても、当社は他社に比べて劣っていた。ようやく他社に追いつきつつあるのが現状だ。逆に言えば伸びしろがあるということ」
――
サービス面での改善ポイントは。 「例えば、レコメンド商品をコールセンターのオペレーターのパソコン画面に出したいと考えている。リードタイムに関しても、業務フローを改善すればもう1日くらいは縮められるかもしれない。ただ、必ずしも早く届ければお客様が喜ぶというわけではない。『4日以内に届ける』というお客様とのコミットを守ることが重要だ。システムの転送を早くしたり、物流会社とのやりとりを頻繁にしたりすることで、もう少し安定するのではないか」
――
今後は価格競争もさらに厳しくなるのでは。 「当社の場合、ミセス層向けが強いため、他の総合通販とがっぷり四つに組んでいるわけではない」
――
綿花など原材料価格の高騰や中国での人件費高騰が問題となっている。対策は。 「1年前に比べるとかなり厳しい状況だ。ただ、当社の場合、直貿比率が低くメーカー経由が多いため、ダイレクトに値上げが跳ね返ってきているわけではない。アイテムの集約など、メーカーとともに高騰した分を吸収すべく努力している」
――
商品の値上げは考えているのか。 「安易にはできない。ただ、一部は値上げせざるをえないかもしれない。業績へ影響してくることも考えられるが、媒体費削減などで調整していきたい」
――
単価の高い家具や寝具は不振が続いている。最近の動向は。 「今期に入ってからは持ち直している。とはいっても落ちるところまで落ちたというのが正直なところ」
――
前期のネット販売売上高は約99億円。このうちモバイル経由は。 「約25%だ」
――
昨年、モバイル通販サイトをGNTが運営するソーシャルメディアのショッピングコーナーとした。成果は。 「売り上げは伸びている。コミュニティーとの連動については、部分的に伸びることはあるものの、全体に影響を及ぼすには至っていない。カタログを見て携帯電話で注文する顧客がまだまだ多いからだ。ただ、今後スマートフォン対応を進めれば、モバイルからの新規顧客獲得が重要になってくる。今までよりもスピーディーな顧客対応が求められるだろう」
――
スマートフォン対策については。 「使いやすさを重視したい。ネット販売売上高もモバイル通販の売上高も、伸び率でみれば若年層向けの方が高いが、金額ベースではミセス層向けの方が成長している。そのため、20~30代向けに特化するわけにはいかない」
「サイトの情報量を増やすには薄くて小さい文字を使えばいいが、それではミセス層が離れてしまう。とはいえ、あまり大きな文字はファッションサイトには合わない。格好良さと見やすさを両立しなければならない。また、購入までのクリック回数を減らして離脱率を下げたり、サイトの見やすさやクリックしやすいボタン配置など、ミセス層が使いやすいようにサイトデザインも若年層向けとは変えたりする必要がある」
――
ミセス層向けのネット対応が重要になってくる。 「ここだけは競合他社に付け入らせてはいけない部分だ。ただ、ブランド認知は高いので他社よりはやりやすい。最近はカタログを送付していない顧客のネットでの購入も増えている」
――
効率的な新規獲得策は。 「熟年層の集まるコミュティーを活用したい。また、熟年層の利用度が高いサイトもある。例えば、株のオンライントレードサイトは熟年層が頻繁に使う。こうしたサイトへの出稿は無理だが、利用者が閲覧するサイトに広告を出すことができれば効率的な新規が獲得可能なはずだ」(つづく)
「ネット、伸びしろはある」、ミセス層の新規獲得狙う
――ミセス層向けの成長戦略について。
「前期も3~4%の成長を果たしている。ネットを伸ばしていくことに加え、アイテム数を増やし、リピート率を向上していくことに尽きるだろう。これは若年層向けもミセス層向けも同じだ」
――リピート率は他社よりも低いのか。
「他社の数値を正確に把握しているわけではないが、低いのではないかを認識している。リピート率にしてもリードタイムにしても、当社は他社に比べて劣っていた。ようやく他社に追いつきつつあるのが現状だ。逆に言えば伸びしろがあるということ」
――サービス面での改善ポイントは。
「例えば、レコメンド商品をコールセンターのオペレーターのパソコン画面に出したいと考えている。リードタイムに関しても、業務フローを改善すればもう1日くらいは縮められるかもしれない。ただ、必ずしも早く届ければお客様が喜ぶというわけではない。『4日以内に届ける』というお客様とのコミットを守ることが重要だ。システムの転送を早くしたり、物流会社とのやりとりを頻繁にしたりすることで、もう少し安定するのではないか」
――今後は価格競争もさらに厳しくなるのでは。
「当社の場合、ミセス層向けが強いため、他の総合通販とがっぷり四つに組んでいるわけではない」
――綿花など原材料価格の高騰や中国での人件費高騰が問題となっている。対策は。
「1年前に比べるとかなり厳しい状況だ。ただ、当社の場合、直貿比率が低くメーカー経由が多いため、ダイレクトに値上げが跳ね返ってきているわけではない。アイテムの集約など、メーカーとともに高騰した分を吸収すべく努力している」
――商品の値上げは考えているのか。
「安易にはできない。ただ、一部は値上げせざるをえないかもしれない。業績へ影響してくることも考えられるが、媒体費削減などで調整していきたい」
――単価の高い家具や寝具は不振が続いている。最近の動向は。
「今期に入ってからは持ち直している。とはいっても落ちるところまで落ちたというのが正直なところ」
――前期のネット販売売上高は約99億円。このうちモバイル経由は。
「約25%だ」
――昨年、モバイル通販サイトをGNTが運営するソーシャルメディアのショッピングコーナーとした。成果は。
「売り上げは伸びている。コミュニティーとの連動については、部分的に伸びることはあるものの、全体に影響を及ぼすには至っていない。カタログを見て携帯電話で注文する顧客がまだまだ多いからだ。ただ、今後スマートフォン対応を進めれば、モバイルからの新規顧客獲得が重要になってくる。今までよりもスピーディーな顧客対応が求められるだろう」
――スマートフォン対策については。
「使いやすさを重視したい。ネット販売売上高もモバイル通販の売上高も、伸び率でみれば若年層向けの方が高いが、金額ベースではミセス層向けの方が成長している。そのため、20~30代向けに特化するわけにはいかない」
「サイトの情報量を増やすには薄くて小さい文字を使えばいいが、それではミセス層が離れてしまう。とはいえ、あまり大きな文字はファッションサイトには合わない。格好良さと見やすさを両立しなければならない。また、購入までのクリック回数を減らして離脱率を下げたり、サイトの見やすさやクリックしやすいボタン配置など、ミセス層が使いやすいようにサイトデザインも若年層向けとは変えたりする必要がある」
――ミセス層向けのネット対応が重要になってくる。
「ここだけは競合他社に付け入らせてはいけない部分だ。ただ、ブランド認知は高いので他社よりはやりやすい。最近はカタログを送付していない顧客のネットでの購入も増えている」
――効率的な新規獲得策は。
「熟年層の集まるコミュティーを活用したい。また、熟年層の利用度が高いサイトもある。例えば、株のオンライントレードサイトは熟年層が頻繁に使う。こうしたサイトへの出稿は無理だが、利用者が閲覧するサイトに広告を出すことができれば効率的な新規が獲得可能なはずだ」(つづく)