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ドクターライン、高級石けんを発売、"枠練り"製法で保湿成分高配合

2011年 6月12日 21:27

石けんには一般的に「機械練り」と「枠練り」と呼ばれる製法があり、それぞれ一長一短がある。通販各社が取り扱う石けんの多くは「機械練り」製法によるものだが、美容・保湿成分が高配合できる「枠練り」の特徴を活かし、差別化を図るのが、ドクターズコスメを展開するドクターライン(本社・東京都新宿区、茂木佑介社長)だ。同社は年内をメドに通販事業を本格始動。これを前に、「枠練り」製法で作った高級石けんの展開で、ブランドイメージの確立を図っていく。

 ドクターラインは、美容皮膚科クリニックの「オザキクリニック」を系列に持つ。同クリニックは1997年の開院以来、ピーリング施術と共にホームケアを目的とした化粧品を販売してきた。このバッググラウンドを活かし、施術の現場から生まれた高品質な化粧品ブランドのイメージ確立をめざす。

 ドクターラインでは、これまでも「AHAリファインソープ」(100グラム、税抜価格1500円)をネットによる受注のみで展開してきたが、6月17日に発売する新商品「AHAリファインソープモイスチャー」(100グラム、同3800円)は、このハイグレード版となるもの。保湿感や洗いあがりの潤い感、泡立ちなど従来品が持つ欠点を解消した。

 「AHA―」は、角質ケアに使われる「AHA(フルーツ酸)」に加え、「リピジュア」や「セラキュート」といった保湿・美容成分を20種以上配合。また、「AHA」の配合濃度を機能性が担保できるぎりぎりの2%に留めたほか、界面活性剤(洗浄成分)の配合量も抑え、炎症抑制作用のある「エンゾジノール」を配合するなど、肌への負担を軽減し、敏感肌の女性でも使えるよう設計した。

 こうした処方を可能にしたのが、「枠練り」と呼ばれる製法だ。

 「枠練り」は、製造過程で自然乾燥などの工程を踏むため、大量生産に適さないなどのデメリットがある。一方で、石けんを固める上で必要な洗浄成分である界面活性剤を90~95%の濃度で含む必要がある「機械練り」に比べ、同成分の配合量を45~50%程度に抑えられ、その分、美容・保湿成分を高配合(50~55%配合が可能)できるというメリットがある。通販広告でも定番となった石けんの"モコモコ感"など泡立ちの面では、洗浄成分を多く含む「機械練り」に分があるが、ドクターラインでは、泡立ちの面でも従来品から改善を加え、美容・保湿成分の配合による洗いあがりの潤い感を重視した。

 ドクターラインは現在、ネット販売のみの展開。今年9月にはコールセンターを開設し、12月には、従来品の「AHAリファインソープ」もリニューアル、紙媒体での広告展開を始める。通販事業の本格化を前に、ハイグレード商品の展開で高級ブランドとしてのイメージ定着を図る。

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