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コーセー、ネット販売に参入、流通基盤弱い2ブランドで

2011年 5月12日 09:50

化粧品大手のコーセー(本社・東京都中央区、小林一俊社長)がネット販売を開始する。展開ブランドは、国内市場において販売エリアが限定される「ジルスチュアート」「アウェイク」の2ブランド。ネット販売の展開により、これまで接点を築きにくかった新規顧客にリーチしていく狙い。
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オンラインショップは「ジルスチュアート」「アウェイク」でそれぞれで立ち上げる。両ブランドとも「明確な世界観を持つブランド」(同社)であるため、1サイトに複数ブランドが混在することによるブランドイメージの混乱を避け、オンラインショップの運営は、各ブランドの担当部署が担う。今後、他ブランドの取り扱いについては「(ネット市場の拡大など)市場の情勢を踏まえ検討中」(同)としている。

 コーセーにおいて、「ジルスチュアート」「アウェイク」の2ブランドは、企業ブランドを前面に押し出さず、独自色の強いブランドイメージを築いた外郭ブランドとして知られる。「ジルスチュアート」は20~30代女性を主なターゲットにしており、「アウェイク」は同30代を主な顧客層に抱える。

 これまで両ブランドとも百貨店や専門店流通を販路としてきたが、国内店舗数は48(ジルスチュアート)と15(アウェイク)。全国に流通基盤を構築するには至っていないため機動的な展開が可能で、ネット販売により、新規顧客と接点を築けると判断した。

 また、両ブランドは、コーセーの取り扱いブランドの中でも比較的ネットやモバイルと親和性の高い若年層を主な顧客層とする点からもネット販売が有効と判断したようだ。展開にあたっては、百貨店や専門店との事前調整を行い、「すでに了解は得られている」(同)という。



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