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今回の要望書は、他に玄葉光一郎特命担当相(科学技術政策担当)兼民主党政策調査会長や福山哲郎内閣官房副長官、岡田克也民主党幹事のほか、民主党の関係プロジェクトチームおよび委員会の座長・委員長などに提出している。
要望書では、経過措置の終了までに必要な安全策の法的なルールを設け、医薬品通販を継続できるようにすること、全ての医薬品を対象にした議論、規制仕分けでの医薬品通販規制に関する議論の実施などを求めており、その理由として、ネット関連事業者などに通販で医薬品が購入できなくなった消費者から、健康の維持に不安を感じる声が多数寄せられていることを例示。医薬品通販の再開を求める署名が150万件を超え、内閣府が募集している規制問題に関する国民の意見でも、医薬品通販規制に関するものが多いことなどを挙げている。
また、規制導入の検討過程で国民的な議論が不足しているとし、規制仕分けの場で国民に見える形で政策を決定すべきと指摘。医薬品業界から、経過措置終了後の医薬品供給体制が示されていないことなどを踏まえ、通販を含めなければ、国民が広く平等に医薬品を入手できる供給体制が構築できないとしている。
医薬品通販規制を巡っては、ケンコーコムなどが提起した行政訴訟の控訴審が進んでいるが、5月末の経過措置期限までに判決が出ない可能性が高い。2月17日の第3回期日終了後の会見で、ケンコーコムの後藤玄利代表は、薬害エイズ問題の際、当時厚労相だった管直人総理が陣頭指揮を執ったことを挙げ、医薬品通販規制でも政治のリーダーシップによる問題解決が必要との考えを提示。ネット関連3団体の要望書提出も、この考えを踏襲したものと言える。
3月初旬に開催される規制仕分けの対象となる項目については、2月末の段階では固まっていない状況だが、医薬品通販規制の問題も対象の候補に入っており、行政刷新会議側が厚労省と調整に入ったとも報じられている。ネット販売関連3団体としては、政治への働き掛けなどを通じ、規制仕分けの注目度を高め、国民的な議論の喚起を図る考えのようだ。