主婦の友ダイレクトがネット販売の強化に力を入れている。主力のキッズ向けカタログを絞り込んだほか、通販サイト単独での集客や、カタログとサイトとの連動など「ネットへのシフト」を積極化。既存ユーザーの通販サイト利用を促進し、ネットを主力チャネルにした、効率的な通販展開を実現させたい構想だ。同社の三浦雅彦社長に通販事業の現状と今後の「ネット戦略」について聞いた。
(聞き手は本紙記者・河鰭悠太郎)
――カタログやネットの現状は。 「自社カタログ『トマ・トマ』については、ネットへのシフトの一環として、カタログの絞り込みを今年の春号から始めている。今まではバラエティに富んだ作りだったが、ページ効率がよくない商品分野もあったので、そうしたものを極力弱め、強いところを集中的に出すように中身を見直した。それと、ページ数を2割程度削減し、前より薄くしている。セグメントも、制作コストを下げるためDMの送付リストを見直して、購買履歴に基づいた精度の高いものにした。今までは直近の購入実績を軸に分析していたが、どの媒体で何を買っているかなどのデータも加えた。また、販促では割引キャンペーンを開始している。初の試みで、単価を向上させると同時にレスポンスを高める。例えば今回は、1万円以上の購入で3%、3万円以上なら8%割引で、ネット経由だとさらに2%の割引にした」
――できるだけネットから入って欲しい、と。 「そう。ネットでお客様を囲い込んで回していく流れを作りたい。ウェブへのシフトが現在の媒体戦略の基本だ」
――
現在のチャネルの受注比率は。 「『トマ・トマ』だと、ネットが4割、カタログが6割。本当はネットで半分以上を目指しているのだが、なかなか4割を超えられない。ただ、顧客層が30代女性でネットに抵抗のない世代なので、誘導はやりやすいと思う。カタログを有効に使いながらネット受注比を高めていきたい。ネットならこまめにアプローチできるし、受注も効率的に処理できる」
――
具体的なネット強化策は。 「主力カタログ『トマ・トマ』をネット連動させる。これまで展開していなかったが、独立したコンテンツとして通販サイト上で立てて、カタログとウェブと一体でやっていく。現在制作中で、おそらく4月にはできているだろう」
――
他には。 「これまではサイトへの集客はアフィリエイトぐらいで積極的に行っていなかったが、新規客開拓のためにも、SEOやリスティング、メルマガなどの施策を来期からやる。やはり『トマ・トマ』のカタログ配布だけではお客さんは広がらないので。同時に誌面との連動性も高めていく」
――
連動というと? 「商品によってはネットにもっと詳細な情報がある、とか、他のアイテムも出すとか。カタログを縮小する分、ネットを強化していくわけだ」
――
カタログはなくす方向でいくのか。 「カタログは強い媒体だと思っているので、今のところは考えていない。来期も発行は続けるつもりだ。コストはぐっと圧縮するが、最低でも今と同じで年3回は発行したい。制作体制も効率化した。今まで『トマ・トマ』は外注が多かったのだが、内製できる部分は内製しよう、と。横浜に自社の写真スタジオがあるのだが、そこをフル活用するなどが一例だ。ページの絞込みで負担が軽減されたので、内製できる部分が広がった」
――
スマートフォンやiPadなど新しいデバイスでの展開は。
「主婦の友社が、『主婦の友社書店』という無料の電子書店アプリを始めているのだが、そこで『トマ・トマ』カタログを電子書籍版で見ることができる。効果検証はまだ難しいが、このアプリの利用者には『トマ・トマ』ページを訪れる人が多いようだ。スマートフォンの普及率が今後どんどん高まっていくことは明白なので、EC強化策のひとつとして引き続きやっていくつもりだ」
――
主婦の友ダイレクト独自でのこうした取り組みは。 「今のところはまだ考えていない。費用対効果的に、今の主婦の友社との取り組みが優れているので、この施策を通してユーザーの反応を見ながら考えていきたい」
――カタログやネットの現状は。
「自社カタログ『トマ・トマ』については、ネットへのシフトの一環として、カタログの絞り込みを今年の春号から始めている。今まではバラエティに富んだ作りだったが、ページ効率がよくない商品分野もあったので、そうしたものを極力弱め、強いところを集中的に出すように中身を見直した。それと、ページ数を2割程度削減し、前より薄くしている。セグメントも、制作コストを下げるためDMの送付リストを見直して、購買履歴に基づいた精度の高いものにした。今までは直近の購入実績を軸に分析していたが、どの媒体で何を買っているかなどのデータも加えた。また、販促では割引キャンペーンを開始している。初の試みで、単価を向上させると同時にレスポンスを高める。例えば今回は、1万円以上の購入で3%、3万円以上なら8%割引で、ネット経由だとさらに2%の割引にした」
――できるだけネットから入って欲しい、と。
「そう。ネットでお客様を囲い込んで回していく流れを作りたい。ウェブへのシフトが現在の媒体戦略の基本だ」
――現在のチャネルの受注比率は。
「『トマ・トマ』だと、ネットが4割、カタログが6割。本当はネットで半分以上を目指しているのだが、なかなか4割を超えられない。ただ、顧客層が30代女性でネットに抵抗のない世代なので、誘導はやりやすいと思う。カタログを有効に使いながらネット受注比を高めていきたい。ネットならこまめにアプローチできるし、受注も効率的に処理できる」
――具体的なネット強化策は。
「主力カタログ『トマ・トマ』をネット連動させる。これまで展開していなかったが、独立したコンテンツとして通販サイト上で立てて、カタログとウェブと一体でやっていく。現在制作中で、おそらく4月にはできているだろう」
――他には。
「これまではサイトへの集客はアフィリエイトぐらいで積極的に行っていなかったが、新規客開拓のためにも、SEOやリスティング、メルマガなどの施策を来期からやる。やはり『トマ・トマ』のカタログ配布だけではお客さんは広がらないので。同時に誌面との連動性も高めていく」
――連動というと?
「商品によってはネットにもっと詳細な情報がある、とか、他のアイテムも出すとか。カタログを縮小する分、ネットを強化していくわけだ」
――カタログはなくす方向でいくのか。
「カタログは強い媒体だと思っているので、今のところは考えていない。来期も発行は続けるつもりだ。コストはぐっと圧縮するが、最低でも今と同じで年3回は発行したい。制作体制も効率化した。今まで『トマ・トマ』は外注が多かったのだが、内製できる部分は内製しよう、と。横浜に自社の写真スタジオがあるのだが、そこをフル活用するなどが一例だ。ページの絞込みで負担が軽減されたので、内製できる部分が広がった」
――スマートフォンやiPadなど新しいデバイスでの展開は。
「主婦の友社が、『主婦の友社書店』という無料の電子書店アプリを始めているのだが、そこで『トマ・トマ』カタログを電子書籍版で見ることができる。効果検証はまだ難しいが、このアプリの利用者には『トマ・トマ』ページを訪れる人が多いようだ。スマートフォンの普及率が今後どんどん高まっていくことは明白なので、EC強化策のひとつとして引き続きやっていくつもりだ」
――主婦の友ダイレクト独自でのこうした取り組みは。
「今のところはまだ考えていない。費用対効果的に、今の主婦の友社との取り組みが優れているので、この施策を通してユーザーの反応を見ながら考えていきたい」