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IPサイマルラジオ協議会、ラジオネット配信で新会社

2010年12月 2日 10:47

番組連動広告の開発も

在京ラジオ7局と在阪ラジオ6局、電通などが会員となっている、IPサイマルラジオ協議会(宮原秀夫会長)は、AM・FM・短波ラジオがパソコンから聴取できる「IPサイマルラジオ」の実用化に乗り出す。12月1日付で新会社として「radiko(ラジコ)」を設立。社長には電通の岩下宏氏が就任する。来春以降に配信地域を拡大するほか、番組と連動したネット広告の配信も検討しており、利用者層の拡大で早期の収益化を目指す。
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IPサイマルラジオ協議会では、今年3月にIPサイマルラジオ「radiko」の試験配信を開始した。パソコンのほか、iPhone、アンドロイド搭載のスマートフォンなどで聴ける。新会社は電通のほか、首都圏・関西の民放各局が出資する。

 配信する放送局は首都圏が7局、関西が6局。聴取できる地域は限られており、これまで配信してきた首都圏の1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)と関西の2府2県(大阪、京都、兵庫、奈良)に、12月1日からは茨城、群馬、栃木、滋賀、和歌山が対象地域として加わる。また、来春以降には札幌、名古屋、福岡の各局も配信を開始する予定だ。

 今後は番組と連動したネット広告の配信も検討する。例えば、番組スポンサーのバナー広告を、radikoのプレーヤー下部に表示して、マウスカーソルを合わせると新商品を見られるようにしたり、放送するCMに合わせて同じ商品をバナー広告として表示したりといった展開が考えられるという。こうした広告商品を2011年度までに開発する。通販企業にとっても、radikoの普及が進めば、ラジオのメディアとしての価値に変化が出てきそうだ。

 同協議会の調査によると、radikoの聴取者は20~40代の男性が中心で、平均は38・4歳。地上波のラジオ聴取者の平均47・7歳よりも約10歳若く、男性が多いのが特徴となっている。スマートフォンのみを利用して聴取するユーザーはさらに若く、平均は33・7歳。また、地上波よりも夕方・深夜に聴く利用者が多いのも特徴となっている。

 民放各局では、radikoを地上波放送を補完するメディアと位置付け、新たな聴取者を取り込みたい考えだ。


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