テレビ通販事業などを展開するオークローンマーケティングが攻勢に打って出る。コロナ禍による巣ごもり特需の反動減の影響や主力商品の不振などで2022年3月期から2期連続で2桁減収および赤字となり、立て直しを図るため、テレビ通販枠を含むマス媒体への広告出稿量削減や東京事務所の縮小、早期退職募集などなりふりかまわないコスト削減を断行せざるを得ない状況に陥ったものの、そうした構造改革が実を結んだことで前期(2024年3月期)は売上高は前年実績を下回ったものの減収幅は1桁台と下げ止まりつつあり、利益面も黒字回復した。基礎体力が整ったことで今期(2025年3月期)からは反転攻勢に転じ、次代の主力商品の本格展開や売れ筋商品のテコ入れほか、前期後半から着手し始めた食品の取り扱いを本格化されることなどを含む既存顧客の囲い込みやCRM戦略強化に本腰を入れるなどの取り組みを積極化。再成長に向けた戦略を強化していく考えだ。
巣ごもり特需の反動減で苦戦
「構造改革やコスト削減を終えて成長フェーズにようやく戻せた。今期は”準備の年”として再成長のための様々な試みやテストを行い、再成長に向けた取り組みを打っていく」――。同社の浅野茂樹マーケティング本部長は今期からの戦略についてこう話す。
コロナ禍の只中だった21年3月期は”巣ごもり”の影響が追い風となり、展開する独自寝具ブランド「トゥルースリーパー」などの既存の主力商品群を軸に、調理器具や運動器具なども大幅に売り上げを伸ばしたことなどで売上高は前年比8・8%増の655億3400万円、営業利益は同116・4%増の52億1100万円、経常利益は同40・1%増の55億4100万円、当期純利益は同37・3%増の37億7900万円と急伸した。
ただ、その後は巣ごもり特需の反動減をもろに受けた。また、コロナ禍の影響で製造工場の稼働が芳しくなかったことや原材料の高騰、半導体不足などで次代の売り上げを作る新商品の開発が滞ったことなども影を落とし、22年3月期の業績は売上高が前年比28・5%減の467億9900万円となり、利益面は営業損益が26億1300万円の赤字、経常損益は18億6600万円の赤字、当期純損益も10億4100万円の赤字に。23年3月期はさらに悪化。売上高は前年比15・5%減の395億500万円、営業損益は33億6100万円の赤字、経常損益は26億1300万円の赤字、当期純損益は53億7700万円の赤字となった。
この間、当然、同社でも何とか業績を維持しようと各種拡販策などを展開したものの、「やはり巣ごもり需要の反動減はすさまじく、加えて寝具など主力商品は競争の激化もあり伸び悩みをみせていた。また、コロナ禍の影響で(中国などの工場の操業が滞るなど)有望な新商品が生まれにくく、取引先のベンダーからも商品の提案が少なかったこともあり、(打開のための施策は)うまくいかなかった」(浅野本部長)ことなどから前述通り、業績は下げ止まらない危機的な状況に陥った。
そのため、21年後半から22年にかけては「とにかくまずはコスト最適化が先決」(同)として、これまでインフォマーシャル放映のために日本全国のテレビ局から膨大に購入・確保していた放送枠の精査に着手。費用対効果が少しでも良くないものは軒並み購入を見合わせた。新聞広告も同様に費用対効果を精査して出稿量を大きく絞った。また、早期退職者の募集も実施し、100人以上の社員が同社を去った。都内の商業ビル「虎ノ門ヒルズ」内に構える東京オフィスのスペースも従来の3分の1程度まで縮小、賃貸料の圧縮を図った。「再成長のためにはとにかく今はまず固定費という固定費を削減する必要があった」(同)とする。
2期連続赤字から前期は黒字に回復
こうしたなりふり構わないコスト削減策を断行したことに加えて、コロナ禍で滞っていた新商品開発のサイクルも復調の兆しが見え始め、同社のバイヤーが有望な商品を探しに行ける状況が整いつつあり、次の主力商品になり得る新商品の投入がようやく再開し始めたこと。また、新商品がなかなか出ない中でも、集音器「楽ちんヒアリング」や足踏み運動器具「ナイスデイ」などシニア向け商品が安定的な売れ行きを維持したことなどで直近決算である2024年3月期は売上高が前年比8・2%減の362億2800万円と減収幅が下げ止まりを見せた。
利益面も2期連続赤字から回復。営業損益ベースでは2億7900万円の赤字であるものの、赤字幅は前年の約33億円からは大幅に圧縮。さらに経常損益は前年の約26億円の赤字から2億5100万円の黒字に。当期純損益も同約53億円の赤字から一転、3億5600万円の黒字となり、3期ぶりに最終赤字から脱却した。
次代の主力商品を育成へ
「コスト削減の効果はもちろんだが、きちんと売り上げを作ってそれによって利益を出せる体制に戻ってきた」(同)ことで今期から反転攻勢に転じて再成長のための施策を本格化していくという。
具体的には次代の主力商品の育成、現在の主力商品のテコ入れ、継続購入を促す商材の取り扱い本格化および仕組みの導入だ。
まず、次代の主力商品となり得る商材については前期後半から取り扱いをスタートし、好調な売れ行きをみせ始めている掃除機ブランド「インビクタス」だ。独ジーニアス社が製造販売する同ブランドの製品の日本における独占販売権をオークローンマーケテイングが取得して展開するもので強みは競合製品と比較して「機能性は落とさず、お手頃な価格帯で提供できる」(同)もの。すでにハンディタイプやスティックタイプなど様々な機種を販売中だが、今期は上位モデルなどの新商品を積極的に投入。絞っていたインフォマーシャルや新聞広告の出稿量を今期からは再び増やしていくが、その中でも「インビクタス」の拡販のための出稿は現在の同社の主力である寝具ブランド「トゥルースリーパー」を上回る出稿量を計画する。また、通販展開だけでなく、量販店などへの卸販売も開始して、その取引量は同じく「トゥルースリーパー」を上回る規模を目指すという。加えて、同じく前年から販売を開始し、売れ行き好調な豆乳メーカー「ソイリッチ」も広告出稿量を増やして拡販を強化していく考え。
苦境の中でも売り上げを下支えしてきたシニア向け商品、他言えば「楽ちんヒアリング」ついても新製品を投入。前年には競合品でも売れ行きのよい補聴器型や骨伝導型などを投入して好調に推移しているが、さらに新たな商品を投入していく考え。「集音器の市場では『楽ちんヒアリング』のブランドのシェアは高い。そこまで育成してきたその信頼性を活かして様々なタイプの製品を用意し、お客様に訴求していきたい」(同)とし、さらに売り上げの積み増しを図っていく狙い。
”屋台骨”のテコ入れ進める
また、同社が展開する主力の独自寝具ブランド「トゥルースリーパー」のテコ入れも行う。これまで敷き布団やベッドマットレスの上に敷くタイプで使用中の寝具の処分が必要なく手軽ないわゆるオーバーレイマットレスを軸に売れ行きを伸ばしてきたが、競合製品が増えたことやマットレスのトレンドとして、オーバーレイタイプではなく、「ベッドマットレス」が主流となってきていることから、売れ行きが伸び悩んでいた。そこで「トゥルースリーパー」の主軸をオーバーレイから市場の主戦場となっているベッドマットレスに切り替える。同ブランドでもすでにベッドマットレス製品を販売しているが、拡販を強化。さらにラインアップを増やしていく考え。
拡販強化に合わせて訴求も変更。現状、「トゥルースリーパー」はコアターゲットをシニア層としているため、「睡眠時の負荷軽減」などを強く広告で訴求しているが、ベッドマットレスの拡販強化に合わせて30~50代層もターゲットに入れて広げることで売り上げを伸ばしていきたい考えで訴求点を寝心地の良さなどに変えていく。
また、マットレスだけでなく、同ブランドで展開する枕についてもこれまでは頭から肩、首までをカバーする長めの枕「セブンスピロー」のみを展開して集中的に訴求していきたが、需要が一周して売れ行きが鈍化してきたことから、長さや硬さ、タイプの異なる枕などラインアップを増やしていく。「トゥルースリーパーは当社の屋台骨。安定的な売り上げを今後も維持していかねばならない。これまではプロダクト戦略として種類を絞って、当該商品を大量販売する形をとってきたが、ターゲットに合わせて様々な商品を展開する形で売れ行きを伸ばしていく」(同)とする。
食品の取扱強化顧客接点作りへ
さらに新たな取り組みとして食品の取り扱いを本格化する。すでに昨年11月から商品配送時に同梱する専用チラシでカニやいくらなど海産物の販売を開始しており、予想以上の売れ行きをみせるなど順調という。今年3月には同じく同梱チラシで海産物のほか、同社が独自に開発したオリジナルレトルトカレーの販売などにも着手している。今後は同梱チラシだけでなく、食品を訴求する新聞広告なども展開していく考えだ。
「当社の商品はどちらかというとこれまでは耐久消費財が中心で、頻繁に買い替えたりするようなことはない。当社の多くのお客様に年間でもう1回、もう2回と購入頂ければそれだけで売り上げは倍になるはずで、お客様ともう少し接点を持つことができる買い替えが必要だったり、消費してしまうような商品の取り扱いやそれに対応する仕組みを作っていきたい」(同)として、その一環として食品の取り扱いに着手したという。
同社が展開する食品はおいしさや満足度を重視しており、価格帯は少し高めの設定としているようだが、その分、顧客からの反応は上々のよう。今後も食品のラインアップを拡充して本格化していく考え。
食品を皮切りに美容系商品や健康食品などリピート購入を促す商品群の取り扱いの検討やリピーター、ロイヤルカスタマー向けの新たなサービスやCRMの仕組みの導入なども今期からテストを始めていくという。
「今期は『準備の年』と位置付けている。増収は維持して、利益も赤字にはならないようにするが、今後の再成長のためにあらゆるテストや準備、種まきを行い、いかに25年、26年に花を咲かすことできるかを重視している」(浅野本部長)とし、3年後をめどにコロナ禍以前に維持していた売上高、利益の規模にまで戻していきたい考え。さらに主力商品の育成やテコ入れに加えて、今後の飛躍のために欠くことのできない新たに本格化させるリピート購入を促す取り組みに本腰を入れ、2030年までに過去最高の売上高、利益を大きく上回る事業規模を目指す、と意気込む。
巣ごもり特需の反動減で苦戦
「構造改革やコスト削減を終えて成長フェーズにようやく戻せた。今期は”準備の年”として再成長のための様々な試みやテストを行い、再成長に向けた取り組みを打っていく」――。同社の浅野茂樹マーケティング本部長は今期からの戦略についてこう話す。
コロナ禍の只中だった21年3月期は”巣ごもり”の影響が追い風となり、展開する独自寝具ブランド「トゥルースリーパー」などの既存の主力商品群を軸に、調理器具や運動器具なども大幅に売り上げを伸ばしたことなどで売上高は前年比8・8%増の655億3400万円、営業利益は同116・4%増の52億1100万円、経常利益は同40・1%増の55億4100万円、当期純利益は同37・3%増の37億7900万円と急伸した。
ただ、その後は巣ごもり特需の反動減をもろに受けた。また、コロナ禍の影響で製造工場の稼働が芳しくなかったことや原材料の高騰、半導体不足などで次代の売り上げを作る新商品の開発が滞ったことなども影を落とし、22年3月期の業績は売上高が前年比28・5%減の467億9900万円となり、利益面は営業損益が26億1300万円の赤字、経常損益は18億6600万円の赤字、当期純損益も10億4100万円の赤字に。23年3月期はさらに悪化。売上高は前年比15・5%減の395億500万円、営業損益は33億6100万円の赤字、経常損益は26億1300万円の赤字、当期純損益は53億7700万円の赤字となった。
この間、当然、同社でも何とか業績を維持しようと各種拡販策などを展開したものの、「やはり巣ごもり需要の反動減はすさまじく、加えて寝具など主力商品は競争の激化もあり伸び悩みをみせていた。また、コロナ禍の影響で(中国などの工場の操業が滞るなど)有望な新商品が生まれにくく、取引先のベンダーからも商品の提案が少なかったこともあり、(打開のための施策は)うまくいかなかった」(浅野本部長)ことなどから前述通り、業績は下げ止まらない危機的な状況に陥った。
そのため、21年後半から22年にかけては「とにかくまずはコスト最適化が先決」(同)として、これまでインフォマーシャル放映のために日本全国のテレビ局から膨大に購入・確保していた放送枠の精査に着手。費用対効果が少しでも良くないものは軒並み購入を見合わせた。新聞広告も同様に費用対効果を精査して出稿量を大きく絞った。また、早期退職者の募集も実施し、100人以上の社員が同社を去った。都内の商業ビル「虎ノ門ヒルズ」内に構える東京オフィスのスペースも従来の3分の1程度まで縮小、賃貸料の圧縮を図った。「再成長のためにはとにかく今はまず固定費という固定費を削減する必要があった」(同)とする。
2期連続赤字から前期は黒字に回復
こうしたなりふり構わないコスト削減策を断行したことに加えて、コロナ禍で滞っていた新商品開発のサイクルも復調の兆しが見え始め、同社のバイヤーが有望な商品を探しに行ける状況が整いつつあり、次の主力商品になり得る新商品の投入がようやく再開し始めたこと。また、新商品がなかなか出ない中でも、集音器「楽ちんヒアリング」や足踏み運動器具「ナイスデイ」などシニア向け商品が安定的な売れ行きを維持したことなどで直近決算である2024年3月期は売上高が前年比8・2%減の362億2800万円と減収幅が下げ止まりを見せた。
利益面も2期連続赤字から回復。営業損益ベースでは2億7900万円の赤字であるものの、赤字幅は前年の約33億円からは大幅に圧縮。さらに経常損益は前年の約26億円の赤字から2億5100万円の黒字に。当期純損益も同約53億円の赤字から一転、3億5600万円の黒字となり、3期ぶりに最終赤字から脱却した。
次代の主力商品を育成へ
「コスト削減の効果はもちろんだが、きちんと売り上げを作ってそれによって利益を出せる体制に戻ってきた」(同)ことで今期から反転攻勢に転じて再成長のための施策を本格化していくという。
具体的には次代の主力商品の育成、現在の主力商品のテコ入れ、継続購入を促す商材の取り扱い本格化および仕組みの導入だ。
まず、次代の主力商品となり得る商材については前期後半から取り扱いをスタートし、好調な売れ行きをみせ始めている掃除機ブランド「インビクタス」だ。独ジーニアス社が製造販売する同ブランドの製品の日本における独占販売権をオークローンマーケテイングが取得して展開するもので強みは競合製品と比較して「機能性は落とさず、お手頃な価格帯で提供できる」(同)もの。すでにハンディタイプやスティックタイプなど様々な機種を販売中だが、今期は上位モデルなどの新商品を積極的に投入。絞っていたインフォマーシャルや新聞広告の出稿量を今期からは再び増やしていくが、その中でも「インビクタス」の拡販のための出稿は現在の同社の主力である寝具ブランド「トゥルースリーパー」を上回る出稿量を計画する。また、通販展開だけでなく、量販店などへの卸販売も開始して、その取引量は同じく「トゥルースリーパー」を上回る規模を目指すという。加えて、同じく前年から販売を開始し、売れ行き好調な豆乳メーカー「ソイリッチ」も広告出稿量を増やして拡販を強化していく考え。
苦境の中でも売り上げを下支えしてきたシニア向け商品、他言えば「楽ちんヒアリング」ついても新製品を投入。前年には競合品でも売れ行きのよい補聴器型や骨伝導型などを投入して好調に推移しているが、さらに新たな商品を投入していく考え。「集音器の市場では『楽ちんヒアリング』のブランドのシェアは高い。そこまで育成してきたその信頼性を活かして様々なタイプの製品を用意し、お客様に訴求していきたい」(同)とし、さらに売り上げの積み増しを図っていく狙い。
”屋台骨”のテコ入れ進める
また、同社が展開する主力の独自寝具ブランド「トゥルースリーパー」のテコ入れも行う。これまで敷き布団やベッドマットレスの上に敷くタイプで使用中の寝具の処分が必要なく手軽ないわゆるオーバーレイマットレスを軸に売れ行きを伸ばしてきたが、競合製品が増えたことやマットレスのトレンドとして、オーバーレイタイプではなく、「ベッドマットレス」が主流となってきていることから、売れ行きが伸び悩んでいた。そこで「トゥルースリーパー」の主軸をオーバーレイから市場の主戦場となっているベッドマットレスに切り替える。同ブランドでもすでにベッドマットレス製品を販売しているが、拡販を強化。さらにラインアップを増やしていく考え。
拡販強化に合わせて訴求も変更。現状、「トゥルースリーパー」はコアターゲットをシニア層としているため、「睡眠時の負荷軽減」などを強く広告で訴求しているが、ベッドマットレスの拡販強化に合わせて30~50代層もターゲットに入れて広げることで売り上げを伸ばしていきたい考えで訴求点を寝心地の良さなどに変えていく。
また、マットレスだけでなく、同ブランドで展開する枕についてもこれまでは頭から肩、首までをカバーする長めの枕「セブンスピロー」のみを展開して集中的に訴求していきたが、需要が一周して売れ行きが鈍化してきたことから、長さや硬さ、タイプの異なる枕などラインアップを増やしていく。「トゥルースリーパーは当社の屋台骨。安定的な売り上げを今後も維持していかねばならない。これまではプロダクト戦略として種類を絞って、当該商品を大量販売する形をとってきたが、ターゲットに合わせて様々な商品を展開する形で売れ行きを伸ばしていく」(同)とする。
食品の取扱強化顧客接点作りへ
さらに新たな取り組みとして食品の取り扱いを本格化する。すでに昨年11月から商品配送時に同梱する専用チラシでカニやいくらなど海産物の販売を開始しており、予想以上の売れ行きをみせるなど順調という。今年3月には同じく同梱チラシで海産物のほか、同社が独自に開発したオリジナルレトルトカレーの販売などにも着手している。今後は同梱チラシだけでなく、食品を訴求する新聞広告なども展開していく考えだ。
「当社の商品はどちらかというとこれまでは耐久消費財が中心で、頻繁に買い替えたりするようなことはない。当社の多くのお客様に年間でもう1回、もう2回と購入頂ければそれだけで売り上げは倍になるはずで、お客様ともう少し接点を持つことができる買い替えが必要だったり、消費してしまうような商品の取り扱いやそれに対応する仕組みを作っていきたい」(同)として、その一環として食品の取り扱いに着手したという。
同社が展開する食品はおいしさや満足度を重視しており、価格帯は少し高めの設定としているようだが、その分、顧客からの反応は上々のよう。今後も食品のラインアップを拡充して本格化していく考え。
食品を皮切りに美容系商品や健康食品などリピート購入を促す商品群の取り扱いの検討やリピーター、ロイヤルカスタマー向けの新たなサービスやCRMの仕組みの導入なども今期からテストを始めていくという。
「今期は『準備の年』と位置付けている。増収は維持して、利益も赤字にはならないようにするが、今後の再成長のためにあらゆるテストや準備、種まきを行い、いかに25年、26年に花を咲かすことできるかを重視している」(浅野本部長)とし、3年後をめどにコロナ禍以前に維持していた売上高、利益の規模にまで戻していきたい考え。さらに主力商品の育成やテコ入れに加えて、今後の飛躍のために欠くことのできない新たに本格化させるリピート購入を促す取り組みに本腰を入れ、2030年までに過去最高の売上高、利益を大きく上回る事業規模を目指す、と意気込む。