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JASTA・ファッションとエコに関する調査、古着は個性的でおしゃれ

2010年10月14日 11:21

 日本衣料管理協会(JASTA)がまとめた「ファッションとエコに関する調査」によると、大学生が持つ古着のイメージには前向きなものが多く、親世代とは異なることが分かった。ただし、学生は衣服の再利用について「環境配慮」の観点よりも、「個性的」とか「味がある」など、おしゃれを意識した傾向が強いことも分かった。不用になった衣服の処分方法や購入経験などに対する世代間の違いを2回に分けて見ていく。


 JASTAは、衣料管理士課程の学生とその父母を対象に、昨今、注目が高まっている「衣服とエコ」に関する調査を実施。09年12月~10年1月にかけて行ったアンケート調査で女子大生782人とその父親170人、母親260人の計1212人から回答を得た。

 「不用になった衣服の処分」について聞いたところ、「衣服として使えなくても再資源化できるようにしたい」と答えたのが父親45・9%、母親45・0%とともに半数近くだったのに対し、学生は18・8%にとどまった。

 一方、「衣服として再度使えるように他人に譲りたい」と答えたのは父親22・4%、母親25・8%に対し、学生は51・8%と過半を占めた。つまり、不用な衣服について、親世代はリサイクル(再資源化)を考え、学生はリユース(再利用)が念頭にあるようだ。

 この違いは不用になった衣服(=古着)に対するイメージの違いから生じる部分が多いと見られ、「古着ファッションのイメージ」では、複数回答で4割以上となったのが、父親では「清潔感に欠ける」(47・1%)、母親は「経済的」(46・9%)、学生は「個性的」(63・0%)や「おしゃれ」(49・5%)、「味がある」(49・2%)と大きく分かれた(図表を参照)。

 古着の再利用については、学生、父母ともに「衣服の種類によって抵抗感が違う」「気に入ったものがあれば利用したい」の順番で多いのは一緒だったが、「できるだけ利用したくない」と「絶対に利用したくない」を合わせた"非再利用派"は父親の47・5%(母親30・0%、学生18・5%)が断トツ。
 実際、古着の購入経験についても、学生は62・3%と高く、母親(33・8%)、父親(18・8%)を大きく引き離した。

 昨年、小売業で下取りセールがブームとなり、親世代が古着を持ち込むケースは増えたが、そこで得た原資で古着を買うという流通サイクルはほとんど整備されていないようだ。(つづく)


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