SCSKプレッシェンドは、スタートアップからエンタープライズ企業まで、導入先のステージや状況に応じてEC事業の課題解決を提案できるのが強みだ。SCSKグループというメリットを生かし、システム提供や分析・コンサルにとどまらず、大規模開発やグローバルECなどに幅広く対応する。「今後はお客様の売り上げ・ビジネス拡大につながる支援にさらに力を注ぐ」と語る松﨑敏之執行役員営業・フルフィルメントサービス担当(=
写真)に、グループ内の位置づけや、アパレル企業を中心に支持されている理由などを聞いた。
――SCSKグループはEC支援に積極的だ。
「グループのEC支援事業としては、SCSK本体とSCSKプレッシェンド、ダイアモンドヘッドの3社で取り組んでいる。当社はSCSKの事業子会社として2007年に創業して以降、ECに特化した事業展開を行い、SaaS型のEC・OMOプラットフォーム『F.ACE』やフルフィルメントサービスなどを提供している」
「2020年5月にはSCSKがダイアモンドヘッドに出資した。当社とダイアモンドヘッドは、ECシステムなどでそれぞれの強みを武器にお客様のEC事業を支援しているが、同時に連携も強化し始めている」
――SCSKはデジタル領域で何に注力しているのか。
「SCSKでは顧客接点を高度化し、エンドユーザーに最高の体験を届けるCXソリューションの総称として『altcircle(オルトサークル)』を打ち出している。これは、マーケティング戦略策定、デジタルコミュニケーション、デジタルコンテンツ、エンタープライズEC、コンタクトセンター、データプラットフォーム、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)という7つのサービス領域で構成されていて、お客様はすべて使うこともできるし、サービスごとに単体で利用することもできる」
――SCSKプレッシェンドが担っている部分は。
「デジタルコミュニケーションでは、店舗スタッフが通販サイト上でパーソナライズされた接客を実現できるオンライン接客ソリューション『Salesfloor(セールスフロア)』を提供している。エンタープライズECでは、オンワード樫山さんなどで実績のある、大規模開発を伴うEC基盤のベースとなっているのが『F.ACE』だ。BPOの部分でも、フルフィルメントサービスやロジスティクス面を支援している」
――データプラットフォーム領域は。
「その領域はSCSKでは、ファーストパーティデータやサードパーティデータなどを管理・分析し、顧客ロイヤルティを高めるデータ基盤を提供したりしている。例えばレシートのデータを蓄積しカスタマージャーニー戦略に役立てている」
――ECの専門人材は常に不足感がある。
「当社のお客様もそうで、『サイト運営も大変』という話も出ているので、システムを提供するだけでなく、サイト運営や売り上げを伸ばす部分の支援に力を注いでいく。仕組みの提供は引き続き行いながら、お客様とともにビジネスを成長させるサポートの比重を高める」
――具体的には。
「従来は『F.ACE』でシステム提供とシステム開発、運用・保守を手がけ、ロジスティクスでは入庫、出荷、返品、棚卸、配送を、カスタマーサポートでは購入前の問い合わせや返品・交換・返金、クレーム対応までを、ささげ業務については撮影、画像加工、採寸、原稿作成、サイトアップまでを機能として提供してきた」
「これに加え、サイトや売り上げの分析を行い、顧客獲得施策を含めた売り上げ拡大に向けた支援や、EC・OMOのDX推進など、オペレーション・事業運用面を積極的にサポートする。専任チームを立ち上げていて、毎月の会議でお客様と情報や目標を共有し、必要な施策を提案していく」
――まさにワンストップで支援する。
「当社サービスはレベニューシェア型で対価を得ているので、オペレーションのサポートを厚くし、お客様のビジネス成長に従来以上に貢献することで得られる対価も大きくなる。運命共同体として、ノウハウなどは出し惜しみせず、お客様それぞれのステージに合わせて伴走していく」
――「F.ACE」導入企業も幅広い。
「スタートアップから大規模なEC事業まで幅広い。お客様ごとにEC事業に割けるリソースも異なるので、条件や実態に合わせて課題解決の支援をしている。また、『F.ACE』はエンドユーザーが使いやすいシステムで、IT専門家でなくても利用できるようにアップデートを重ねてきた。動画のレクチャーコンテンツなども導入している」
――OMOのニーズに変化は。
「店舗とECを融合したいというニーズは引き続き多い。お客様へ共通のサービスを提供するために、顧客管理基盤のデータにつないだり、当社の『F.ACE』の顧客管理を利用してもらったりして実現している」
「在庫管理はシステムの仕組み上、店舗とECの両方の在庫を管理するようにできていて、こういったモデルはかなり広がってきた。機会ロスの解消にはいかに在庫を共有するかが大事だ。店舗と自社ECだけでなく、外部モールやグローバルECなどを含めて対応している」
――グローバルECにも対応する。
「事業の成長には新たな市場の開拓という観点も大事になるので、海外向けECについてもサポートしていく。SCSKはグローバルECサービスで成長著しいLingble(リングブル)に、21年に資本参加した。国内市場が成熟している中で、海外販路の開拓はひとつの選択肢になる。海外での店舗展開はリスクも高いが、ECチャネルでは挑戦しやすい」
――越境ECは成功事例が少ない印象だ。
「越境ECは転送型サービスを活用するケースが多いが、それぞれの市場に合わせたマーケティングや販売設定、顧客サポートなどが難しく、購入率や顧客の定着化で課題がある。Lingbleは独自のグローバルECの構築からブランディングや販売戦略、在庫管理の最適化、決済や物流、関税手続き、多言語カスタマーサポートなど、運用と売り上げ拡大に必要なソリューションをトータルで提供している」
「今後、SCSKグループとしてもグローバルECを本格的にサポートしていく」
――今後のサービス提供については。
「先進的なお客様に向けて培ってきた仕組みを、これから発展していく企業に対してよりリーズナブルに提供できるようにしたい。当社の仕組みを使えばOMOまで含めた全体のビジネス最適化が実現できる」
「在庫管理などは倉庫内在庫を含めてサービスそのものの提供も可能だが、在庫管理は当社でしなくても、実施ノウハウから課題解決などの知見でサポートすることもできる」
――SCSKグループはEC支援に積極的だ。
「グループのEC支援事業としては、SCSK本体とSCSKプレッシェンド、ダイアモンドヘッドの3社で取り組んでいる。当社はSCSKの事業子会社として2007年に創業して以降、ECに特化した事業展開を行い、SaaS型のEC・OMOプラットフォーム『F.ACE』やフルフィルメントサービスなどを提供している」
「2020年5月にはSCSKがダイアモンドヘッドに出資した。当社とダイアモンドヘッドは、ECシステムなどでそれぞれの強みを武器にお客様のEC事業を支援しているが、同時に連携も強化し始めている」
――SCSKはデジタル領域で何に注力しているのか。
「SCSKでは顧客接点を高度化し、エンドユーザーに最高の体験を届けるCXソリューションの総称として『altcircle(オルトサークル)』を打ち出している。これは、マーケティング戦略策定、デジタルコミュニケーション、デジタルコンテンツ、エンタープライズEC、コンタクトセンター、データプラットフォーム、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)という7つのサービス領域で構成されていて、お客様はすべて使うこともできるし、サービスごとに単体で利用することもできる」
――SCSKプレッシェンドが担っている部分は。
「デジタルコミュニケーションでは、店舗スタッフが通販サイト上でパーソナライズされた接客を実現できるオンライン接客ソリューション『Salesfloor(セールスフロア)』を提供している。エンタープライズECでは、オンワード樫山さんなどで実績のある、大規模開発を伴うEC基盤のベースとなっているのが『F.ACE』だ。BPOの部分でも、フルフィルメントサービスやロジスティクス面を支援している」
――データプラットフォーム領域は。
「その領域はSCSKでは、ファーストパーティデータやサードパーティデータなどを管理・分析し、顧客ロイヤルティを高めるデータ基盤を提供したりしている。例えばレシートのデータを蓄積しカスタマージャーニー戦略に役立てている」
――ECの専門人材は常に不足感がある。
「当社のお客様もそうで、『サイト運営も大変』という話も出ているので、システムを提供するだけでなく、サイト運営や売り上げを伸ばす部分の支援に力を注いでいく。仕組みの提供は引き続き行いながら、お客様とともにビジネスを成長させるサポートの比重を高める」
――具体的には。
「従来は『F.ACE』でシステム提供とシステム開発、運用・保守を手がけ、ロジスティクスでは入庫、出荷、返品、棚卸、配送を、カスタマーサポートでは購入前の問い合わせや返品・交換・返金、クレーム対応までを、ささげ業務については撮影、画像加工、採寸、原稿作成、サイトアップまでを機能として提供してきた」
「これに加え、サイトや売り上げの分析を行い、顧客獲得施策を含めた売り上げ拡大に向けた支援や、EC・OMOのDX推進など、オペレーション・事業運用面を積極的にサポートする。専任チームを立ち上げていて、毎月の会議でお客様と情報や目標を共有し、必要な施策を提案していく」
――まさにワンストップで支援する。
「当社サービスはレベニューシェア型で対価を得ているので、オペレーションのサポートを厚くし、お客様のビジネス成長に従来以上に貢献することで得られる対価も大きくなる。運命共同体として、ノウハウなどは出し惜しみせず、お客様それぞれのステージに合わせて伴走していく」
――「F.ACE」導入企業も幅広い。
「スタートアップから大規模なEC事業まで幅広い。お客様ごとにEC事業に割けるリソースも異なるので、条件や実態に合わせて課題解決の支援をしている。また、『F.ACE』はエンドユーザーが使いやすいシステムで、IT専門家でなくても利用できるようにアップデートを重ねてきた。動画のレクチャーコンテンツなども導入している」
――OMOのニーズに変化は。
「店舗とECを融合したいというニーズは引き続き多い。お客様へ共通のサービスを提供するために、顧客管理基盤のデータにつないだり、当社の『F.ACE』の顧客管理を利用してもらったりして実現している」
「在庫管理はシステムの仕組み上、店舗とECの両方の在庫を管理するようにできていて、こういったモデルはかなり広がってきた。機会ロスの解消にはいかに在庫を共有するかが大事だ。店舗と自社ECだけでなく、外部モールやグローバルECなどを含めて対応している」
――グローバルECにも対応する。
「事業の成長には新たな市場の開拓という観点も大事になるので、海外向けECについてもサポートしていく。SCSKはグローバルECサービスで成長著しいLingble(リングブル)に、21年に資本参加した。国内市場が成熟している中で、海外販路の開拓はひとつの選択肢になる。海外での店舗展開はリスクも高いが、ECチャネルでは挑戦しやすい」
――越境ECは成功事例が少ない印象だ。
「越境ECは転送型サービスを活用するケースが多いが、それぞれの市場に合わせたマーケティングや販売設定、顧客サポートなどが難しく、購入率や顧客の定着化で課題がある。Lingbleは独自のグローバルECの構築からブランディングや販売戦略、在庫管理の最適化、決済や物流、関税手続き、多言語カスタマーサポートなど、運用と売り上げ拡大に必要なソリューションをトータルで提供している」
「今後、SCSKグループとしてもグローバルECを本格的にサポートしていく」
――今後のサービス提供については。
「先進的なお客様に向けて培ってきた仕組みを、これから発展していく企業に対してよりリーズナブルに提供できるようにしたい。当社の仕組みを使えばOMOまで含めた全体のビジネス最適化が実現できる」
「在庫管理などは倉庫内在庫を含めてサービスそのものの提供も可能だが、在庫管理は当社でしなくても、実施ノウハウから課題解決などの知見でサポートすることもできる」