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ジュン、衣料品の"見せ方"を工夫  シワ付けた画像など展開

2010年 9月 9日 15:32


5-1-1.jpg アパレル大手のジュン(本社・東京都港区、佐々木進社長)は、自社通販サイトでアパレル商材の「魅せ方」を工夫し、他社モールとの差別化を図る。その一環として、主力ブランド「ロペピクニック」の通販サイトでは、衣服にシワをつけて崩した商品写真を掲載するほか、若い女性に人気の「ジャイロ」では、動画による商品提案を試す。同社は、主力のブランドごとに通販サイトを分けて運営しているが、今秋冬シーズンから従来とは違った商品提案にチャレンジし、消費者の反応を検証する。


 
ネット販売で稼ぎ頭の「ロペピクニック」では、秋の新作を紹介するコーナーで着まわしの利く定番商品とトレンド商品の計11アイテムについて、柄・カラーバリエーションを含めてわざとシワをつけた商品画像を展開している(写真)。
 
 今回の取り組みについては、「ネットで爆発的に売り上げを伸ばす手段というよりも、ブランドの"すり込み"の一環」(鍵本政彦・営業部コマース営業責任者)としており、新作アイテムを雰囲気やスタイルで感じてもらいたいという工夫だ。
 
 商品の詳細ページには従来のトルソー写真も掲載し、消費者が細かい部分まで確認できるようにするなど、実用的な要素は外さないようにした。
 
 秋商戦での対象商品は少ないが、来春夏シーズンには全体の20%程度まで同様の写真の見せ方をし、ブランドとしての提案方法を検証する。
 
 一方、「ジャイロ」では、ネットを活用した先行受注会を強化していることもあり、受注会の対象商品などをメーンに動画による商品提案を始めた。
 
 同社として真っ先に購入してもらいたい秋物の人気商品の見せ方に、いかに付加価値をつけるかを考慮して動画の活用を決めた。
 
 アウターや鞄などをモデルが着用し、15秒間で回転したりポーズをとったりするが、今後は着用して動くだけでなく、例えばストールの巻き方など、手順を見せるツールとしての活用事例も検討するという。
 
 現在、「ロペピクニック」「ジャイロ」の当該商品の販売状況はそれぞれ堅調で、「見せ方として"悪くない"ということは言える」(同)。
 
 同社では、「自社サイトは路面店と同じ。タイミングよく、やりたい表現にチャレンジできるのが利点」(同)としており、今回の検証を進めるとともに、新たな表現方法も模索していく。


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