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ルール変更は来年4月1日から。同社によれば、ポイント制度を発行した当初は「値引きツール」や「販促ツール」として機能していたが、近年は共通ポイント化したこともあり、「支払いツール」として用いられる側面が強くなってきたという。また、消費税率の変更や軽減税率の導入などにより、事業者における消費税への対応が煩雑化するとともに負担が増加。こうした状況を踏まえて、将来的な消費税制の変更にも柔軟に対応できる形へ変更することを決めたという。
これまで、出店者は楽天に対し、基本となるポイント(1%)分を楽天側に支払っていた。例えば、税別1万円の商品であれば、消費税を含めて110ポイントを負担。事業者は、顧客から受け取った消費税額(110円)から、仕入れにかかる消費税額を引いて納税することができる(仕入れ税額控除)ため、負担額のうち10円を引くことができた。
新ルールが導入されると、ポイント原資分は不課税となるため、先の例でいえば、10円分の仕入れ税額控除ができなくなる。一方で、ポイント負担額自体が10円分減るため、「店舗の税務処理にもよるが、基本的にはトントンになるのではないか」(EC広報課)という。
ただ、軽減税率が適用されている店舗に関しては、税別1万円の商品の場合、消費税を含めて108ポイントを負担する必要があるが、これまでは10円控除されていた(負担額は98円)。今後は仕入れ税額控除が無くなるため、ポイント負担額が8円分減ったとしても、負担額は100円となるため、コスト増となる可能性が高い。
2023年10月には、消費税のインボイス制度が始まる。同制度が導入されると、仕入れ税額控除を受けるための要件が変わることもあり、「現行のルールでは店舗の業務が複雑化し、負担が増える可能性が高い」(同)こともルール変更を後押ししたという。