衣料品などのネット販売を手がけるCODESHARE(コードシェア)は、ファッション感度の高い女性をターゲットにしたファストファッション通販サイト「fifth(フィフス)」(=
画像)が好調を維持している。
「フィフス」はハイビジュアルな表現で見せる旬のトレンドアイテムを、ロープライスで提供して消費者から支持されている。SNS活用の先駆けとしても知られ、会員数は250万人超、インスタグラムのフォロワー数も約94万人を抱える。
今でこそSNSやオウンドメディアに力を注ぐファッションブランドは多いが、「フィフス」は2013年4月のサイト開設当初から、プロモーションの手法としてブログなどを活用。自社で情報発信できる場を軸にPR活動を行ってきたことで、ECモールに依存せず成長している。
昨今はインスタグラムを中心にSNS活用を強化してきた。インスタライブからEC購入につなげる部分でもノウハウを蓄積。「インスタで成果を得るには商品力が欠かせないが、商品力とは価格優位性とトレンド性、SNS映えする商品かどうかの3つが重要」(名倉宏平販売本部兼マーケティング本部本部長)とする。
同社では毎月150品番の新作を投入しているが、インスタで重点的に発信すべき商品はおのずと決まってくるという。
今年4月にはサイト開設から8周年を迎えたこともあり、顧客層が広がっている。立ち上げ当初は20代後半の女性が中心だったが、足もとでは30代前半がコアターゲットになっている。
顧客年齢の上昇や顧客ニーズの多様化に向けては商品面やPR面でも対応を強化。商品面では、若年層向けのブランド「カラン」を始動したほか、バッグやホームグッズを展開する「エディットシーン」、ママになった顧客層に向けては「フィフスキッズ」も展開するなど、商品カテゴリーを広げている。加えて、コスメやシューズ、アクセサリーなどは外部企業のブランドをセレクトして提案する。
PR面ではユーチューブでの表現力を磨いている。現状、ユーチューバーとのタイアップに取り組んで商品をPRしてもらうことが多く、コーディネートテクニックなどのハウツー動画を求める視聴者を抱えているユーチューバーを起用。再生回数こそ伸びているものの、「直接販売につなげるのはなかなか難しい」(名倉本部長)という。ただ、成功事例も出てきている。
最近では、プチプラアイテムの着こなしで人気の女性ユーチューバーとコラボ企画を実施。ユーチューバーのチャンネルで春のコーデを紹介してもらったところ34万回以上の再生回数となり、反響も大きかったという。
「フィフス」の通販サイトでも当該ユーチューバーお勧めのアイテムを使ったスタイリング紹介ページを設け、本人が着こなしポイントを語る解説動画も発信して売り上げにつながったという。
短サイクルの物作りに挑戦
コロナ禍でEC利用者が増える中、同社ではウェブプロモーションを強化したこともあり、2021年1月期のEC売上高は前年比45%増と好調に推移した。
今後、高い伸び率を維持していくためにもSNSの多様化に対応し、どのチャネルでも「フィフス」を認知してもらえるよう、インスタだけでなくユーチューブやティックトック、ツイッターでも新規客開拓に向けた土壌作りに力を注ぐ。
中でも、ユーチューブを使った打ち出しは試行錯誤の段階だが、若い層へのリーチを強めるためにも「今後の販促は戦略的にユーチューブに寄せていきたい」(名倉本部長)としている。
また、従来以上に商品を短サイクルで回すことができる組織作りにも取り組む。毎月150型の新商品を投入する際、これまでは商品の企画、調達・生産、販売といった一連の工程を部署単位で管轄していたが、それぞれの工程に横串を入れたチーム制とする。
例えば30型を受け持つチームを5チーム作り、それぞれのチームが工程ごとに競い合うようにする。
部署単位からチーム単位で商品作りに取り組むことで、2カ月程度だった商品サイクルを1カ月に縮めたい考え。
従来は戦略商品を事前に仕込んでPRも同時進行していたが、トレンド変化のスピードが一段と速まっているため、企画から販売開始までの時間が短ければ短いほど当たりやすい。商品サイクルを短くし、反応の良い商品はプロモーションを強めたり、追加生産を行う事業モデルを目指すことで収益力を高めていく。
「フィフス」はハイビジュアルな表現で見せる旬のトレンドアイテムを、ロープライスで提供して消費者から支持されている。SNS活用の先駆けとしても知られ、会員数は250万人超、インスタグラムのフォロワー数も約94万人を抱える。
今でこそSNSやオウンドメディアに力を注ぐファッションブランドは多いが、「フィフス」は2013年4月のサイト開設当初から、プロモーションの手法としてブログなどを活用。自社で情報発信できる場を軸にPR活動を行ってきたことで、ECモールに依存せず成長している。
昨今はインスタグラムを中心にSNS活用を強化してきた。インスタライブからEC購入につなげる部分でもノウハウを蓄積。「インスタで成果を得るには商品力が欠かせないが、商品力とは価格優位性とトレンド性、SNS映えする商品かどうかの3つが重要」(名倉宏平販売本部兼マーケティング本部本部長)とする。
同社では毎月150品番の新作を投入しているが、インスタで重点的に発信すべき商品はおのずと決まってくるという。
今年4月にはサイト開設から8周年を迎えたこともあり、顧客層が広がっている。立ち上げ当初は20代後半の女性が中心だったが、足もとでは30代前半がコアターゲットになっている。
顧客年齢の上昇や顧客ニーズの多様化に向けては商品面やPR面でも対応を強化。商品面では、若年層向けのブランド「カラン」を始動したほか、バッグやホームグッズを展開する「エディットシーン」、ママになった顧客層に向けては「フィフスキッズ」も展開するなど、商品カテゴリーを広げている。加えて、コスメやシューズ、アクセサリーなどは外部企業のブランドをセレクトして提案する。
PR面ではユーチューブでの表現力を磨いている。現状、ユーチューバーとのタイアップに取り組んで商品をPRしてもらうことが多く、コーディネートテクニックなどのハウツー動画を求める視聴者を抱えているユーチューバーを起用。再生回数こそ伸びているものの、「直接販売につなげるのはなかなか難しい」(名倉本部長)という。ただ、成功事例も出てきている。
最近では、プチプラアイテムの着こなしで人気の女性ユーチューバーとコラボ企画を実施。ユーチューバーのチャンネルで春のコーデを紹介してもらったところ34万回以上の再生回数となり、反響も大きかったという。
「フィフス」の通販サイトでも当該ユーチューバーお勧めのアイテムを使ったスタイリング紹介ページを設け、本人が着こなしポイントを語る解説動画も発信して売り上げにつながったという。
短サイクルの物作りに挑戦
コロナ禍でEC利用者が増える中、同社ではウェブプロモーションを強化したこともあり、2021年1月期のEC売上高は前年比45%増と好調に推移した。
今後、高い伸び率を維持していくためにもSNSの多様化に対応し、どのチャネルでも「フィフス」を認知してもらえるよう、インスタだけでなくユーチューブやティックトック、ツイッターでも新規客開拓に向けた土壌作りに力を注ぐ。
中でも、ユーチューブを使った打ち出しは試行錯誤の段階だが、若い層へのリーチを強めるためにも「今後の販促は戦略的にユーチューブに寄せていきたい」(名倉本部長)としている。
また、従来以上に商品を短サイクルで回すことができる組織作りにも取り組む。毎月150型の新商品を投入する際、これまでは商品の企画、調達・生産、販売といった一連の工程を部署単位で管轄していたが、それぞれの工程に横串を入れたチーム制とする。
例えば30型を受け持つチームを5チーム作り、それぞれのチームが工程ごとに競い合うようにする。
部署単位からチーム単位で商品作りに取り組むことで、2カ月程度だった商品サイクルを1カ月に縮めたい考え。
従来は戦略商品を事前に仕込んでPRも同時進行していたが、トレンド変化のスピードが一段と速まっているため、企画から販売開始までの時間が短ければ短いほど当たりやすい。商品サイクルを短くし、反応の良い商品はプロモーションを強めたり、追加生産を行う事業モデルを目指すことで収益力を高めていく。