D2Cブランドを手がけるnewn(ニューン)が展開する155センチ以下の小柄女性に向けたアパレルブランド「COHINA(コヒナ)」がコロナ禍でも好調を維持し、事業開始から3年で月商1億円規模に成長している。
「コヒナ」は”あなたに陽が当たる服”をコンセプトに、ピッタリもカワイイも諦めたくない小柄女性に向けたファッションブランドで、通常は自社オンラインストアでのみ販売している。
顧客接点の場としてはインスタグラムを活用。とくに、消費者の声を商品企画に生かす目的でスタートしたインスタライブを重視している。5月10日にはライブ配信が連続700日を記録。コロナ禍でも毎日ライブ配信を実施していることもあり、インスタフォロワー数は5月初旬時点で18万7000人を抱える。
インスタライブの毎日配信を支えているのが”ライバー”の存在で、ライブには同社スタッフも登場するが、普段はOLや主婦をしている一般の小柄女性10人程度がライバーとして活躍している。
ライブ配信に台本などは用意せず、各ライバーが思ったことを自由に発信してもらっているが、ライバー自身が「コヒナ」の服の良さを伝えたいと思いながら発信しているようで、「このワンピースにはこの前発売したジャケットが合うと思います」といった具合に提案してくれるという。
「コヒナ」では現在、月に20~30商品を投入し、毎週3日新作を発表。「ライブを視聴したら必ず新しい服があるという楽しさは必要」(田中絢子COHINA共同創業者・ディレクター=
顔写真)とし、商品面でも既存顧客が飽きずに視聴できるように努力している。
昨年からは、”あなたに陽が当たる服”というブランドコンセプトを体現するためにマス向けのプロモーションにも着手している。
昨年9月には、認知拡大とブランドとしてのメッセージを発信するために東京ガールズコレクション(TGC)に出演。「コヒナ」のライバーもランウェイに立った。
11月には新潟県限定で初のテレビCMを放映したほか、20年冬シーズンには女優でモデルの高橋愛さん、21年夏シーズンは女優やタレントとして活躍する山本舞香さんをモデルに起用したルックブックを公開するなど、マスに向けた露出を強化している。
その際も、「ターゲット層ではないモデルが『コヒナ』の服を着てもお客様はピンとこない」(田中ディレクター)とし、インスタライブなどと同様に着用モデルは必ず155センチ以下の女性を起用している。
同社では、生産背景が整って商品数が増えてきたことや、社内の組織体制も含めて事業拡大に向けた基盤ができたことからマスに向けた販促を始めているが、顧客のリピート率は50%超と高く、「あくまで既存顧客ファーストで取り組む」(同)としており、既存会員を大事にしながら事業拡大に向けた新客開拓の投資も行う考え。
同社ライバーも店頭で接客
今年は実店舗の展開を検討する。一環として、東京・表参道に試着専用店舗「コヒナ リミテッドフィッティングストア」を5月14日にオープン予定だ(
画像)。これまで短期間のポップアップストアは開催してきたが、初の試着店舗は8月31日までの4カ月弱にわたって展開する。
同社のヒアリング調査では、小柄女性向けのブランドは気になっているものの実際に商品を見てみたいという消費者が多いことから、オンラインでは伝えきれない商品のディテールなどを確認してもらい、納得してEC購入してもらうために試着店舗の開設に踏み切った。また、ポップアップでは開催期間中に来店できない既存顧客も少なくないため、日常的に「コヒナ」の服を楽しめるよう表参道に長期間出店する。
一方、在庫を持たない試着店舗とすることでバックスペースや店舗自体の面積も抑えて家賃を圧縮するなど出店リスクを最小限にした。コロナ禍もあって店頭のスタッフ数も抑えてミニマムな機能を持たせた。
ライブ配信に出演する一部のライバーも店頭に立ち、服をキレイに着こなすコツなども伝える。
同店には小柄女性の試着の悩みを解決するフィッティングルームを設置。具体的には、ヒールとスニーカーの両方を試着用に用意し、ボトムスを履いた時の丈感を分かりやすくするほか、小柄な女性はスタイルアップのためにポニーテールなどをしてバランスをとることが多いため、ヘアゴムも用意する。また、裾を引きずっていないか気になる人に向けて後ろ姿をポラロイドで撮影するサービスも行う。
店頭の棚などの什器は小柄な女性が取りやすい高さに調整したほか、マネキンも155センチ以下に設定した。
試着店舗は8月末までとなるが、その後の展開については、試着店舗に限らず検討していくという。
「コヒナ」は”あなたに陽が当たる服”をコンセプトに、ピッタリもカワイイも諦めたくない小柄女性に向けたファッションブランドで、通常は自社オンラインストアでのみ販売している。
顧客接点の場としてはインスタグラムを活用。とくに、消費者の声を商品企画に生かす目的でスタートしたインスタライブを重視している。5月10日にはライブ配信が連続700日を記録。コロナ禍でも毎日ライブ配信を実施していることもあり、インスタフォロワー数は5月初旬時点で18万7000人を抱える。
インスタライブの毎日配信を支えているのが”ライバー”の存在で、ライブには同社スタッフも登場するが、普段はOLや主婦をしている一般の小柄女性10人程度がライバーとして活躍している。
ライブ配信に台本などは用意せず、各ライバーが思ったことを自由に発信してもらっているが、ライバー自身が「コヒナ」の服の良さを伝えたいと思いながら発信しているようで、「このワンピースにはこの前発売したジャケットが合うと思います」といった具合に提案してくれるという。
「コヒナ」では現在、月に20~30商品を投入し、毎週3日新作を発表。「ライブを視聴したら必ず新しい服があるという楽しさは必要」(田中絢子COHINA共同創業者・ディレクター=顔写真)とし、商品面でも既存顧客が飽きずに視聴できるように努力している。
昨年からは、”あなたに陽が当たる服”というブランドコンセプトを体現するためにマス向けのプロモーションにも着手している。
昨年9月には、認知拡大とブランドとしてのメッセージを発信するために東京ガールズコレクション(TGC)に出演。「コヒナ」のライバーもランウェイに立った。
11月には新潟県限定で初のテレビCMを放映したほか、20年冬シーズンには女優でモデルの高橋愛さん、21年夏シーズンは女優やタレントとして活躍する山本舞香さんをモデルに起用したルックブックを公開するなど、マスに向けた露出を強化している。
その際も、「ターゲット層ではないモデルが『コヒナ』の服を着てもお客様はピンとこない」(田中ディレクター)とし、インスタライブなどと同様に着用モデルは必ず155センチ以下の女性を起用している。
同社では、生産背景が整って商品数が増えてきたことや、社内の組織体制も含めて事業拡大に向けた基盤ができたことからマスに向けた販促を始めているが、顧客のリピート率は50%超と高く、「あくまで既存顧客ファーストで取り組む」(同)としており、既存会員を大事にしながら事業拡大に向けた新客開拓の投資も行う考え。
同社ライバーも店頭で接客
今年は実店舗の展開を検討する。一環として、東京・表参道に試着専用店舗「コヒナ リミテッドフィッティングストア」を5月14日にオープン予定だ(画像)。これまで短期間のポップアップストアは開催してきたが、初の試着店舗は8月31日までの4カ月弱にわたって展開する。
同社のヒアリング調査では、小柄女性向けのブランドは気になっているものの実際に商品を見てみたいという消費者が多いことから、オンラインでは伝えきれない商品のディテールなどを確認してもらい、納得してEC購入してもらうために試着店舗の開設に踏み切った。また、ポップアップでは開催期間中に来店できない既存顧客も少なくないため、日常的に「コヒナ」の服を楽しめるよう表参道に長期間出店する。
一方、在庫を持たない試着店舗とすることでバックスペースや店舗自体の面積も抑えて家賃を圧縮するなど出店リスクを最小限にした。コロナ禍もあって店頭のスタッフ数も抑えてミニマムな機能を持たせた。
ライブ配信に出演する一部のライバーも店頭に立ち、服をキレイに着こなすコツなども伝える。
同店には小柄女性の試着の悩みを解決するフィッティングルームを設置。具体的には、ヒールとスニーカーの両方を試着用に用意し、ボトムスを履いた時の丈感を分かりやすくするほか、小柄な女性はスタイルアップのためにポニーテールなどをしてバランスをとることが多いため、ヘアゴムも用意する。また、裾を引きずっていないか気になる人に向けて後ろ姿をポラロイドで撮影するサービスも行う。
店頭の棚などの什器は小柄な女性が取りやすい高さに調整したほか、マネキンも155センチ以下に設定した。
試着店舗は8月末までとなるが、その後の展開については、試着店舗に限らず検討していくという。