通販専門放送を行うジュピターショップチャンネルがライブコマース事業を本格化する。女性向けの動画メディアを運営するC　Channel(シーチャンネル)と組んで、同社運営の動画メディアで活躍するインフルエンサーらが登場して商品を紹介する通販ライブ動画を制作して同メディア上で配信する。まずは4月下旬からテスト展開を開始する。JSCが自社サイト以外の外部メディアでライブコマースを実施するのは初めて。テレビ通販では獲得しにくい若年層など新規顧客層を獲得し、新たな収益源としていきたい考えのようだ。

 
　JSCとシーチャンネルは4月16日に業務提携し、両社でライブコマース事業を展開する。具体的にはシーチャンネルが運営する動画メディア「C　Channel」およびママ向け動画メディア「mamatas(ママタス)」で、新たに商品を紹介・販売するライブ動画を制作、配信する。JSC側が抱える仕入れ先の中から、シーチャンネルの動画メディアの顧客層に合致する商品を選定して、シーチャンネルが抱えるインフルエンサーらが当該商品を評価しながら紹介するライブ動画を制作、配信するもの。販売する商品は「ジャンルを限定せず、幅広い商品をターゲットに合わせて紹介していく」(同社)という。

　JSCではこれまでもテレビ通販番組では紹介していない商品をネット動画で紹介する試みや、漁や収穫の模様などを生配信しつつ、そこでとれた魚介類や野菜・果物などを販売するライブ動画で配信するなどの取り組みなどは行ってきたが、外部のメディア・SNSでライブコマース事業を展開するのは初めて。「当社の強みは商品調達力と番組制作力。この2つを活かして、中長期的な成長を図るため、新しい事業展開を模索する中で、今回の取り組みを行うことにした」(同社)という。ライブコマース事業単独の売り上げ目標については明らかにしていないが、「しっかりと事業計画通りに進め、黒字化を早期に図っていく」(同)としている。