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2024年 3月22日 12:00
10月7日の実験は、東京逓信病院と麹町郵便局の間を監視員が近接して配送ロボットの公道走行を行った。実験はコンビニのローソンから預かった小型宅配便(ゆうパケット)を郵便局まで配送する内容で、途中に歩行者がロボット前に近づいてきたらストップしたり、経路途中の信号を認識してストップと走行開始をしたりして、目的地の郵便局へ到着した。
使用した配送ロボットはZMPの「DeliRo(デリロ)」で、周辺状況を認識し自律的に目的地へ移動するもの。日本郵便は2018年に福島県南相馬市内の施設で同ロボットによる走行実験を行ったことがある。
実証実験は政府の「成長戦略実行計画」(7月17日に閣議決定)で「低速・小型の自動配送ロボットの社会実装」を踏まえて実施。今回は4月に許可された、監視・操作者がロボットを追従し確認しながら走行する「近接監視・操作」型により歩道を低速(時速6キロメートル以下)で走行する実験となっている。なお年内には「遠隔監視・操作」型の公道走行実証を行う複数の事業者の計画があるという。
日本郵便は配送ロボットの公道走行実証実験について「宅配便業界は新型コロナウイルス感染症拡大前から慢性的な人手不足で課題があり、ECが伸び荷物が増える中での労働力の確保、またコロナ禍における非多面・非接触での受け取りのニーズが求められる」(オペレーション改革部五味儀裕部長)と重要な取り組みとしている。
実証実験公開後の質疑応答で登壇した内閣官房日本再生本部事務局野原諭次長(大臣官房審議官)は、「政府としてコロナ禍での非接触型の配送ロボットを使った配送サービスに大変期待している。日本郵便とZMPの公道実証を皮切りに検討・計画がある実証実験の結果を踏まえて、関係省庁と制度化の基本方針を策定するということが閣議決定していて、作業を進めていきたい」と述べた。
なお、日本郵便は実証実験を10月末まで行う予定。