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ビィ・フォアード 中古車越境ECで成長、通販企業の物流支援にも着手

2020年 3月 2日 13:30

 中古自動車の販売や輸出入などを手がけているビィ・フォアードでは、自動車や周辺用品などの越境ECで年々売り上げを伸ばしている。近年では越境ECでのノウハウを生かして、他社の海外向け物流の支援サービスにも乗り出すなど、事業領域を広げている。

 同社では中古自動車を中心に約6万台以上を取り扱う「beforward.jp」(画像)をはじめ、200万点以上のオートパーツを扱うサイトや、携帯電話・電化製品など67万点を扱うサイトの3種類のネット販売を展開している。

 販売先としてはアフリカの割合が高く、そのほかにもカリブ、アジア、欧米など幅広く展開しており、顧客層はエリアによって異なるものの、BtoB、BtoCのどちらの場合もあるという。

 2019年の平均客単価では自動車の場合が90万円程度。オートパーツ、電化製品ではそれぞれ2万円程度となる。集客においては各種ウェブ広告の活用のほか、SEO対策などが中心となっている。

 そして、今年1月からは長年、自動車販売で培ってきた海外発送のノウハウを生かして越境ECの物流支援サービスを提供することも開始した。同社の場合、国内の主要港に提携企業とヤードを構えており、そこから輸出している。自動車専用船や、コンテナ船に積んで送る場合など、仕向け地ごとで物流手段を使い分けている。

 同サービスについては、同社の発送貨物の空きスペースなどを活用して、他社の商品を運ぶというもの。元々、既存顧客から物流に関する依頼は時折受けており、この1~2年間はそれが特に増えてきたことからサービス化に踏み切った。現状、40フィートのコンテナには普通車であれば4台程度入るが、実際には内部に空きスペースも多く存在するため、段ボールサイズの荷物などを複数同梱することが可能だという。

 また、通常、越境ECにおいてはEMSを使うケースが多いものの、「EMSはどちらかというと先進国が多い。アフリカではトラッキングができなかったり料金面で課題もある」(同社)とし、国によっては使いづらいことがあると説明。そのため、EMSだけではなく航空便も含めて、DHLやフェデックスなど日本で扱える全キャリアの中からクライアント企業が選択できるようにしている。

 対象となる荷物としては重量があるもので、電化製品や大型品といった内容を想定。コンテナであれば1カ月程度、航空であれば1週間程度での輸送となる。「税関の種類も様々あって、国よっては、ある商品は送れなかったりするようなこともある。長年の経験がある自分たちはそれを解決してきたので、そのノウハウを提供したい」(同)とした。

 同サ―ビスを通じて、この数年間でトレンドとなっている中国向けや欧米向けといった既存の越境ECビジネスとはまた違った海外市場にアプローチできる機会の創出を支援。通販企業向けなどの提案を強化している。

 なお、同社の19年6月期の売上高は671億円。今期の売り上げについては760億円を見込んでいる。
 
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