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アスクル 電気トラックを導入、三菱ふそうの「eCanter」、配送車のEV化推進へ

2020年 1月30日 13:30

 アスクルは1月21日、展開する法人・個人向け通販事業の商品を配送する専用車両として電気小型トラックを導入した。すでにラストワンマイル配送用に電気自動車12台を導入しているが今回は主に物流拠点間の横持配送などに使用する車両として電気トラックを導入したもの。まずは2台を導入し、状況を見ながら導入台数を拡大していく。アスクルでは環境負荷軽減策として2030年までに物流子会社が保有またはリースしてラストワンマイル配送に使用する全配送車両を電気自動車化するなどの目標を掲げており、今回の電気トラックの導入もその一環。
 






 導入した電気小型トラックは三菱ふそうトラック・バスが製造する3・5トン車両「eCanter」(=写真)。まず、2台を導入した。車両は購入ではなく、リースでリース額については「架装などの車両の仕様によって価格が異なるため、非公表」(三菱ふそうトラック・バス)としている。電気トラックは2台ともアスクルの物流子会社のASKUL LOGIST(アスクルロジスト)が保有する新木場物流センター(所在地・江東区新木場)に専用充電器を配置し、東京23区の東側をメインに主として法人向けオフィス用品通販の商材をデポと呼ばれる各配送拠点まで運ぶ拠点間配送を担うほか、個人向け日用品通販サイト「ロハコ」の商品についても家具など一部の大型商品について顧客のもとに直接配送するラストワンマイル配送車としても使用する予定。

 なお、導入した「eCanter」の1度の充電(充電時間は急速充電で1・5時間、普通充電では約11時間)での航続距離は約100キロメートル。

 アスクルは2030年までに事業活動におけるCO2排出量をゼロにする目標「2030年CO2ゼロチャレンジ」を宣言。また、配送車両をすべて電気自動車に転換することを目標に掲げる企業が参加する国際ビジネスイニシアチブ「EV100」に加盟しており、配送車両のEV化を進めている。一環としてすでに16年に主力の法人向けオフィス用品通販事業および個人向け日用品通販事業での商品の自社配送でアスクルロジストが使用する配送車両に日産の電気自動車「e‐NV200」を12台(うち10台購入、2台はリース)を導入。主に都内の「ロハコ」のラストワンマイル配送を担っているが、これに合わせて3・5トン車では同社初となる電気自動車を導入したことでさらにEV化を進め、目標に掲げるCO2排出削減と配送車両のEV化を促進させたい考えだ。

 今後、目標である2030年までのラストワンマイル用の3・5トン車以下の配送車両の完全EV化および拠点間配送用の3・5~7・5トン車の50%EV化に向けて、電気自動車の導入を進めていくが、導入車両は「eCanter」のみならず、積載効率やその時に最適な技術を有した電気車両を都度、検討しながら採用していく考えとしている。

 
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