ファンケルが主力スキンケア「エンリッチ」シリーズのテレビCMの展開を始める。モデルの佐々木希さんをブランドミューズとして起用したもの。「エンリッチ」のCM放映は初めて。ここ数年、ダイレクトのコミュニケーションに重点を置き、コアな顧客層の獲得に努めてきた。CM展開を機に、より幅広い層へのブランド価値の浸透を図る。
新CM(=
画像)のテーマは、「弾む、肌ごたえ」。素肌の美しさに定評があるなどブランドイメージと合致するモデルの佐々木希さんをブランドミューズに起用した。弾む肌を指先で確かめながら、佐々木さんが効果実感しているようすを描くことで、ファンケルのスキンケアに対する期待感の醸成を図る。
スキンケアラインは、20~30代半ばの女性の複合的な肌悩みに対応した「モイストリファイン」(30ミリリットル、化粧液・乳液各税込1540円)、30代半ばから40代の本格的なエイジングケアに対応した「エンリッチ」(同1870円)を中心に展開する。佐々木さんを起用することで「早めのエイジングを意識する若年層も取り込んでいく」(同社)とする。
CMは、日本テレビ系「火曜サプライズ」(毎週火曜日午後7時~)とTBS系「マツコの知らない世界」(同午後8時57分~)の番組提供で展開する。ターゲット層である30~40代の視聴率が高いことなどから選択した。
放映に合わせ、CM動画のツイッターキャンペーンも実施する。ツイッターのフォロワーとなり、ハッシュタグをつけてツイートすることでCMのメイキングムービーが見られるなど特典を付与するもの(カンバセーショナル広告)。佐々木さんのファン層を中心に、撮影風景などプライベートな情報を提供することで、話題性を高める。
リブランディング以来2度目、“憧れ感”創出でマス層獲得へ
<新CMでミューズ起用>
ファンケルがブランドミューズを起用するのは、2012年のリブランディング以来になる。ここ数年、主力スキンケアでダイレクトのコミュニケーションを重視してきた。雑誌のタイアップ広告による無添加の訴求、30代に人気の漫画「東京タラレバ娘」とのコラボレーションを展開。”無添加”から想像される「安心・安全」や「肌への優しさ」に共感するコアな顧客層の獲得に努めてきた。
一方、CMでは、女性の”憧れ感”や”期待感”を演出。より幅広いマス層の獲得を目指す。ブランドミューズの起用は、”無添加”の価値を説明する「ロジカル」から「イメージ」への転換も意味する。
ブランドミューズの起用は、2012年のリブランディング以来。化粧品事業でノンタレントの広告に徹してきた同社にとって、当時、初めての挑戦だった。
当時は、「DREAMS COME TRUE」の吉田美和さんを起用。スキンケア刷新の強い印象を残すことには成功したが、リブランディングで掲げた「化粧品事業の売り上げ20%増」が未達に終わったことは、ミューズ起用の難しさを表してもいる。
「ロジカル」から「イメージ」への転換は時として諸刃の剣にもなる。インパクトは与えられるが、本来伝えるべきコンセプトが正しく伝わるか、イメージに引きずられる可能性もあるためだ。今回のブランドミューズには、「すっぴんに近いイメージのモデルで、無添加のコンセプトに致している」といった業界関係者の声がある。
2019年3月期の化粧品事業は、前年比8・4%増の約715億円。業績は、店舗販売が同21・7%増の290億円となる一方、通販は同0・8%減の約271億円で着地。新CMがマス層の獲得につながるか注目される。
新CM(=画像)のテーマは、「弾む、肌ごたえ」。素肌の美しさに定評があるなどブランドイメージと合致するモデルの佐々木希さんをブランドミューズに起用した。弾む肌を指先で確かめながら、佐々木さんが効果実感しているようすを描くことで、ファンケルのスキンケアに対する期待感の醸成を図る。
スキンケアラインは、20~30代半ばの女性の複合的な肌悩みに対応した「モイストリファイン」(30ミリリットル、化粧液・乳液各税込1540円)、30代半ばから40代の本格的なエイジングケアに対応した「エンリッチ」(同1870円)を中心に展開する。佐々木さんを起用することで「早めのエイジングを意識する若年層も取り込んでいく」(同社)とする。
CMは、日本テレビ系「火曜サプライズ」(毎週火曜日午後7時~)とTBS系「マツコの知らない世界」(同午後8時57分~)の番組提供で展開する。ターゲット層である30~40代の視聴率が高いことなどから選択した。
放映に合わせ、CM動画のツイッターキャンペーンも実施する。ツイッターのフォロワーとなり、ハッシュタグをつけてツイートすることでCMのメイキングムービーが見られるなど特典を付与するもの(カンバセーショナル広告)。佐々木さんのファン層を中心に、撮影風景などプライベートな情報を提供することで、話題性を高める。
リブランディング以来2度目、“憧れ感”創出でマス層獲得へ
<新CMでミューズ起用>
ファンケルがブランドミューズを起用するのは、2012年のリブランディング以来になる。ここ数年、主力スキンケアでダイレクトのコミュニケーションを重視してきた。雑誌のタイアップ広告による無添加の訴求、30代に人気の漫画「東京タラレバ娘」とのコラボレーションを展開。”無添加”から想像される「安心・安全」や「肌への優しさ」に共感するコアな顧客層の獲得に努めてきた。
一方、CMでは、女性の”憧れ感”や”期待感”を演出。より幅広いマス層の獲得を目指す。ブランドミューズの起用は、”無添加”の価値を説明する「ロジカル」から「イメージ」への転換も意味する。
ブランドミューズの起用は、2012年のリブランディング以来。化粧品事業でノンタレントの広告に徹してきた同社にとって、当時、初めての挑戦だった。
当時は、「DREAMS COME TRUE」の吉田美和さんを起用。スキンケア刷新の強い印象を残すことには成功したが、リブランディングで掲げた「化粧品事業の売り上げ20%増」が未達に終わったことは、ミューズ起用の難しさを表してもいる。
「ロジカル」から「イメージ」への転換は時として諸刃の剣にもなる。インパクトは与えられるが、本来伝えるべきコンセプトが正しく伝わるか、イメージに引きずられる可能性もあるためだ。今回のブランドミューズには、「すっぴんに近いイメージのモデルで、無添加のコンセプトに致している」といった業界関係者の声がある。
2019年3月期の化粧品事業は、前年比8・4%増の約715億円。業績は、店舗販売が同21・7%増の290億円となる一方、通販は同0・8%減の約271億円で着地。新CMがマス層の獲得につながるか注目される。