リニューアルしたのに売上があがらない?大切なこと忘れていませんか?
はじめまして。お客様のWeb戦略をカタチにするスペシャリスト集団「株式会社ヘノブファクトリー」にて代表を務めている谷脇しのぶと申します。
これから全3回にわたり、長年の自社メディア運営やウェブ制作などで培ったEC運営のためのノウハウ“サイト育成”について、分かりやすく解説していきます。初回は、サイト育成とは何か。また、サイトリニューアルとの違い、さらには双方のメリット、デメリットなどについて確認しながら、EC サイトを成長させるためのはじめの一歩を、共に歩み始めましょう!
◎ 来店されたお客様が店頭を素通りでは残念過ぎる
今や物販を行う企業にとって、自社ECサイトはなくてはならい存在となっています。ましてやそのECサイトの担当者ともなれば、サイトの動向に一喜一憂するのも当然です。
そんな現状の中でEC担当者の方々からよく耳にするのが、Webサイトをリニューアルしてみたが、残念ながら結果に結び付かないといったお悩み。でも、ちょっと待ってください。それって大切なことを見逃していませんか。
もちろん、より多くのお客様にECサイトへ来店していただくためのサイトリニューアルをはじめとした改善施策はとても大切です。しかし、商品情報の不足や導線の不備、購入プロセスの品雑さなどをそのままに、ECサイト本体の見た目だけをよくし、いくらリニューアルや集客施策を行っても、それはザルで水をすくうのと同じこと。せっかく来店していただいたお客様も、残念ながら店前をすぐに素通りしてしまいます。
◎ サイト育成とは何か?サイトリニューアルとの違いとは?
そこでお薦めしたいのが、まず現状のWebサイトを徹底的にデータ分析し、失敗に繋がるさまざま要因や弱点を追求することです。なぜなら、失敗には必ず原因があり、失敗の理由を知ることは着実な改善策への大きなヒントへと繋がっているからです。
その上で、各々の課題を改善すべく、個々の問題ごとにサイトの改善案を検討、クオリティの高い施策を制作し、1つずつサイトに素早く反映させていきます。
こうした一連のスキームを、私たちは“サイト育成”と呼んでおり、前述の流れにさらに集客や販促、ビフォーアフターでの検証などを加えたPDCAサイクルを実行することで効果と結果を確実に得られる好循環を生み出せるのです。
では、ここでサイト育成とサイトリニューアル、それぞれの違いについても改めて整理しておきましょう。サイト育成では、データ分析により得られた情報を元に個々の問題へ対処するため、効果と結果を検証しEC担当者自身で素早く軌道修正することも可能な点が大きなメリットといえます。
また、サイトリニューアルではサイトデザインも大きく変化することが多いため、ともすれば従来までに築いてきたブランド力がリセットされがちな点も見逃せません。その他にも、期間やコストの面などでも両者にはさまざまな違いがあり、それぞれがメリットにもデメリットにもなりえます。
一長一短あるサイト育成とサイトリニューアル。必ずしもすべてのシチュエーションにおいてサイト育成がベストというわけではないこともぜひ覚えておいてください。
◎サイト育成、リニューアルすべきサイトとは?
自身のWebサイトが、サイト育成を行うべきか、それともサイトリニューアルしたほうがよいのか─。その答えも実は、Web 解析データの中にあるのです。特に、オーガニック検索トラフィックが十分にありながら直帰率が高いサイト、またブランドとして固定的なファンがいながら直帰率が高かったり、CV 率が低いサイトなどは、サイト育成での大きな効果と着実な結果を期待できます。
逆に、システムの構造的な欠陥や老朽化、メンテナンス不良などの問題があったり、サイトコンセプトの大きな方向転換といった確固たる根拠がある場合はサイトリニューアルによる改修が最適です。
このように、結果に結び付いていないサイト=悪いサイトではなく、あくまで解析データを鑑みて第三者的視点から冷静に自分のWebサイトを振り返ってみることが重要です。
皆さんも、数字が悪いからサイトリニューアルするなど安易に施策を実行する前に一度立ち止まり、自身のWebサイトをぜひ見つめ直してみてください。分析によって見えてきた課題に合わせて、デザイン性の改善、回遊性の向上、広告出稿やSEO、コンテンツ作成など統合的かつ継続的な改善を続ける“サイト育成”は、必ずや皆さんのWebサイトを人気ショップへと成長させるための重要な選択肢となることでしょう。
◎「 Google Analytics」で現状の課題を徹底分析する
シンプルな作業を慎重に積み重ねることで、EC サイトを自分自身で継続的に改善していくことのできる“サイト育成”のスキームにおいても必須となるのがWebサイトのアクセス解析を行うためツールです。
初心者の方にはやや敷居が高い部分があるものの、ネットショップのデータ分析に欠かせないツールのなかで、一番汎用性が高い「Google Analytics」は、誰もがWebサイトへの理解を手軽に深めることができる無料かつ高性能なWebアクセス解析サービスとして非常にお薦めです。
Google Analytics では、サイトのユーザー像や動向を詳細に分析し、どのようにコンテンツが利用されているのか、サイト内のどの要素が問題となっているのかなどを様々な切り口で把握することが可能となっています。
なお、サイト育成においてGoogle Analyticsを活用するためにおさえるべき数字や、サイト育成に見事に成功したWebサイトの事例などについては、連載第2回目となる次回、より具体的に解説させていただく予定ですのでぜひお楽しみに!
集客施策だけじゃない!人気ショップの育て方おしえます(週刊通販新聞姉妹紙の「
月刊ネット販売」で連載中)
第2回目「Webサイト育成で見事売上UPが成功した事例をご紹介~食材・食品を取り扱うネットショップの事例~」は
こちら
著者プロフィール
谷脇しのぶ
株式会社ヘノブファクトリー代表取締役|Webコンサルタント。1974年生まれ。転職情報サイト「@type」を運営するキャリアデザインセンターにて、Webマーケティングに従事した後、デザイン事務所でディレクション経験を積み、2004年にヘノブファクトリーを創業。2006年に法人化。広告代理店とタッグを組んでウェブ制作をプランニングから行いながら数多くのサイトを構築する中、自社メディアで年商1億円を達成。2011年にはこれら自社メディア運営のノウハウを活かし、webサイトの効果アップを支援する「ウェブお手伝いさん事業」をスタートさせる。現在は10数名で30社以上のウェブ育成支援を行うなど、ウェブサイト育成のスペシャリスト集団として活動の幅を広げる。「失敗しないウェブ立ち上げ勉強会」「ランディングページで収益化セミナー」など、現場レベルのノウハウを教えるセミナーが人気。プライベートは1児の母。自身の経験を活かし、ママのIT化を支援できるよう、支援事業を拡大するとともに、自身も様々なセミナーやイベントで講師を行い、働く女性にウェブの活用方法を伝え、女性が働きやすい環境づくりに挑戦し続けている。
はじめまして。お客様のWeb戦略をカタチにするスペシャリスト集団「株式会社ヘノブファクトリー」にて代表を務めている谷脇しのぶと申します。
これから全3回にわたり、長年の自社メディア運営やウェブ制作などで培ったEC運営のためのノウハウ“サイト育成”について、分かりやすく解説していきます。初回は、サイト育成とは何か。また、サイトリニューアルとの違い、さらには双方のメリット、デメリットなどについて確認しながら、EC サイトを成長させるためのはじめの一歩を、共に歩み始めましょう!
◎ 来店されたお客様が店頭を素通りでは残念過ぎる
今や物販を行う企業にとって、自社ECサイトはなくてはならい存在となっています。ましてやそのECサイトの担当者ともなれば、サイトの動向に一喜一憂するのも当然です。
そんな現状の中でEC担当者の方々からよく耳にするのが、Webサイトをリニューアルしてみたが、残念ながら結果に結び付かないといったお悩み。でも、ちょっと待ってください。それって大切なことを見逃していませんか。
もちろん、より多くのお客様にECサイトへ来店していただくためのサイトリニューアルをはじめとした改善施策はとても大切です。しかし、商品情報の不足や導線の不備、購入プロセスの品雑さなどをそのままに、ECサイト本体の見た目だけをよくし、いくらリニューアルや集客施策を行っても、それはザルで水をすくうのと同じこと。せっかく来店していただいたお客様も、残念ながら店前をすぐに素通りしてしまいます。
◎ サイト育成とは何か?サイトリニューアルとの違いとは?
そこでお薦めしたいのが、まず現状のWebサイトを徹底的にデータ分析し、失敗に繋がるさまざま要因や弱点を追求することです。なぜなら、失敗には必ず原因があり、失敗の理由を知ることは着実な改善策への大きなヒントへと繋がっているからです。
その上で、各々の課題を改善すべく、個々の問題ごとにサイトの改善案を検討、クオリティの高い施策を制作し、1つずつサイトに素早く反映させていきます。
こうした一連のスキームを、私たちは“サイト育成”と呼んでおり、前述の流れにさらに集客や販促、ビフォーアフターでの検証などを加えたPDCAサイクルを実行することで効果と結果を確実に得られる好循環を生み出せるのです。
では、ここでサイト育成とサイトリニューアル、それぞれの違いについても改めて整理しておきましょう。サイト育成では、データ分析により得られた情報を元に個々の問題へ対処するため、効果と結果を検証しEC担当者自身で素早く軌道修正することも可能な点が大きなメリットといえます。
また、サイトリニューアルではサイトデザインも大きく変化することが多いため、ともすれば従来までに築いてきたブランド力がリセットされがちな点も見逃せません。その他にも、期間やコストの面などでも両者にはさまざまな違いがあり、それぞれがメリットにもデメリットにもなりえます。
一長一短あるサイト育成とサイトリニューアル。必ずしもすべてのシチュエーションにおいてサイト育成がベストというわけではないこともぜひ覚えておいてください。
◎サイト育成、リニューアルすべきサイトとは?
自身のWebサイトが、サイト育成を行うべきか、それともサイトリニューアルしたほうがよいのか─。その答えも実は、Web 解析データの中にあるのです。特に、オーガニック検索トラフィックが十分にありながら直帰率が高いサイト、またブランドとして固定的なファンがいながら直帰率が高かったり、CV 率が低いサイトなどは、サイト育成での大きな効果と着実な結果を期待できます。
逆に、システムの構造的な欠陥や老朽化、メンテナンス不良などの問題があったり、サイトコンセプトの大きな方向転換といった確固たる根拠がある場合はサイトリニューアルによる改修が最適です。
このように、結果に結び付いていないサイト=悪いサイトではなく、あくまで解析データを鑑みて第三者的視点から冷静に自分のWebサイトを振り返ってみることが重要です。
皆さんも、数字が悪いからサイトリニューアルするなど安易に施策を実行する前に一度立ち止まり、自身のWebサイトをぜひ見つめ直してみてください。分析によって見えてきた課題に合わせて、デザイン性の改善、回遊性の向上、広告出稿やSEO、コンテンツ作成など統合的かつ継続的な改善を続ける“サイト育成”は、必ずや皆さんのWebサイトを人気ショップへと成長させるための重要な選択肢となることでしょう。
◎「 Google Analytics」で現状の課題を徹底分析する
シンプルな作業を慎重に積み重ねることで、EC サイトを自分自身で継続的に改善していくことのできる“サイト育成”のスキームにおいても必須となるのがWebサイトのアクセス解析を行うためツールです。
初心者の方にはやや敷居が高い部分があるものの、ネットショップのデータ分析に欠かせないツールのなかで、一番汎用性が高い「Google Analytics」は、誰もがWebサイトへの理解を手軽に深めることができる無料かつ高性能なWebアクセス解析サービスとして非常にお薦めです。
Google Analytics では、サイトのユーザー像や動向を詳細に分析し、どのようにコンテンツが利用されているのか、サイト内のどの要素が問題となっているのかなどを様々な切り口で把握することが可能となっています。
なお、サイト育成においてGoogle Analyticsを活用するためにおさえるべき数字や、サイト育成に見事に成功したWebサイトの事例などについては、連載第2回目となる次回、より具体的に解説させていただく予定ですのでぜひお楽しみに!
集客施策だけじゃない!人気ショップの育て方おしえます(週刊通販新聞姉妹紙の「月刊ネット販売」で連載中)
第2回目「Webサイト育成で見事売上UPが成功した事例をご紹介~食材・食品を取り扱うネットショップの事例~」はこちら
著者プロフィール
谷脇しのぶ
株式会社ヘノブファクトリー代表取締役|Webコンサルタント。1974年生まれ。転職情報サイト「@type」を運営するキャリアデザインセンターにて、Webマーケティングに従事した後、デザイン事務所でディレクション経験を積み、2004年にヘノブファクトリーを創業。2006年に法人化。広告代理店とタッグを組んでウェブ制作をプランニングから行いながら数多くのサイトを構築する中、自社メディアで年商1億円を達成。2011年にはこれら自社メディア運営のノウハウを活かし、webサイトの効果アップを支援する「ウェブお手伝いさん事業」をスタートさせる。現在は10数名で30社以上のウェブ育成支援を行うなど、ウェブサイト育成のスペシャリスト集団として活動の幅を広げる。「失敗しないウェブ立ち上げ勉強会」「ランディングページで収益化セミナー」など、現場レベルのノウハウを教えるセミナーが人気。プライベートは1児の母。自身の経験を活かし、ママのIT化を支援できるよう、支援事業を拡大するとともに、自身も様々なセミナーやイベントで講師を行い、働く女性にウェブの活用方法を伝え、女性が働きやすい環境づくりに挑戦し続けている。