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消費者庁 加圧シャツ9社を処分、商品の販売終了、通販撤退も

2019年 3月28日 18:10

 消費者庁は3月22日、加圧効果のあるシャツやスパッツ、レギンスを販売していた9社に、景品表示法に基づく措置命令を下した。あたかも着るだけで、加圧による痩身効果や筋肉増強効果が得られるかのように表示していた。消費者庁は、違反行為の消費者への周知徹底や、再発防止策の実施を求めた。商品の販売終了や、通販事業からの撤退を判断する企業もいる。

 処分を受けたのは、イッティ、加藤貿易、GLANd(=グラン)、ココカラケア、SEEC(=シーク)、スリーピース、トリプルエス、BeANCA(=ビアンカ)、VIDAN(=ビダン)の9社。

 筋肉隆々の人物の上半身裸の画像を掲載するとともに「大胸筋を引き締め、男らしい胸板に」(イッティ)、「どんな体系でも腹筋300回分の威力で筋肉体質へ」(加藤貿易)、「着るだけで筋力アップをサポート」(グラン)などと表示。消費者庁は不実証広告規制に基づき、表示の裏付けとなる合理的根拠を要求。加藤貿易とスリーピースを除く7社は提出したが、根拠と認めず、「優良誤認」と判断した。処分を受けたある企業は、顧客から寄せられた声など体験談や、表示が誤認を招くものか独自に行ったモニター調査結果などを提出した。

 処分を受け、イッティは、在庫限りの販売終了を検討。「表示期間の販売は微々たるものだった。調査を受けた時点で真摯に受け止め、広告表示対策室を設置。消費者庁への相談や外部のチェック機関に委託しつつ他商品も含め表示の見直しを行っている」とコメント。

 加藤貿易は商品の販売を終了。「2商品とも販売に注力していなかった。法令の認識が甘く、他の商品の表示も見直す」としている。

 シークは、景表法関連のチェックが今後も十分行えないとの判断から通販事業を終了。「もともと通販は中核事業ではなく(処分を受けた商品も)月数十万円ほどの売り上げだった。現在、(外部の仮想モール含め)購入できない設定にしたが、返金要請には対応する」としている。それ以外の企業は、担当者不在などで本紙掲載までにコメントは得られなかった。
 
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