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ツイッターを開始したのは5月10日。ツイッター上で販売価格を値下げする競売イベント「叩き売り」を目的にアカウントを取得し、5月18日から6日間、期間限定イベントとして催した。
「叩き売り」では同社がツイッター上で販売価格をつぶやき、フォロワーは更新される販売価格を見ながら、購入を決めることができる。出品商品は1商品、数量は1個のみで、受注を獲得した段階で終了となる。
ツイッターを担当する重田晃明eコマース事業部マネージャーは「リアルタイムでユーザーの反応を得られることが、町の魚屋さんとお客さんの距離感に似ている。ユーザーとの近さを活かして、魚市場のセリの賑わいを演出できると考えた」とその狙いを語る。
6日間のイベント開始前後で累計フォロワー数は約2倍に増加。イベント開始から約1カ月後の6月15日時点のフォロワー数は872人となった。競売参加者のつぶやきを通じて、参加者をフォローする第三者に認知度が向上。ツイッター経由での新規客獲得につながっているようだ。
成功の理由をユーザーのワクワク感を喚起したこと。「叩き売り」で更新される価格に対して、フォロワーから「迷うなあ」「もう一声!」などの期待感を示す返信があるという。同社はこうしたつぶやきを見ながら値下げを実施。「誰が入札するか」「いつ値下がりするか」などの期待や緊張感をフォロワーと共有。こうした参加感の喚起がフォロワーの拡大につながっているようだ。
また、くちコミの波及による新規フォロワーの開拓にも奏功。イベントに参加したフォロワーから、次回開催を期待するつぶやきがあるという。そのつぶやきを見た第三者が通販サイトを訪れ、ツイッター上に「面白そうなイベントやってます」などと新たなつぶやきを発生させるなど、通販サイトの認知度が向上した。
また、イベント終了後には次回の競売商品を告知。フォロワーから寄せられる調理方法や商品特徴などの質問に回答するなど、カスタマーサポートとしてもツイッターを活用。「我々が気付かなかった訴求ポイントに気が付くこともある」(重田氏)とし、商品ページの説明を充実させているようだ。
「叩き売り」は3人の担当者で運営しており、自社アカウントのつぶやきと入札の確認、ユーザーのつぶやきの監視に役割を分担。運営の負担は大きいものの「モニター前にいるユーザーの"じりじり感"を見ながら値下げしていくため、自動化はできない」(重田氏)としている。