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近年、実店舗アパレルのネット販売は、実店舗とは対象的に成長続ける。そうした中、ネット販売を活用して苦戦する実店舗の建て直しを図るべく、ネットと店舗の融合が進んでいる。ニューヨーカーのiPadを使った取り組みを見る。
ニューヨーカーが実店舗「イオンレイクタウン越谷店」で導入したのは五反田電子商事が提供する「ミライタッチ for iPad」。通販サイトの商品情報や新着情報、コーディネートなどのコンテンツを再編集し、「iPad」に搭載。実店舗スタッフはiPadを操作しながら接客することができるものだ。
従来、実店舗では店員による接客を通じて購買率を高めてきた。しかし通販サイトと比較すると実店舗の商品検索機能や情報量が少なく、利便性の高いネット販売に顧客が移行。結果、来店客の減少を招いていた。ニューヨーカーではiPadを通じて実店舗の情報量を充実させ、来店客の増加を目指すことにした。
iPadの利点は幅広い年齢層で利用できること。コンビニやATMなどでタッチパネル式端末が普及し、誰に対しても均一的に情報を提供することが可能。加えて、搭載機能をアプリとして配布できる強みもある。デジタルカタログとしての二次活用で、通販への送客も期待できる。
ニューヨーカーではiPadに通販サイトで展開する「コーディネート」を搭載。画面を上下に分割し、トップスとボトムスを表示。上下それぞれの画面をスクロールすることで例えば「シャツ」に合うパンツや、「スカート」に合うトップスを検索できる。
さらに「商品一覧」では取り扱う全商品を、アイテム別に表示。好みの商品を簡単に検索することが可能。ユーザーは商品詳細ページを通じ、実際に手に取る前にデザインやカラーバリエーション、サイズ、素材などを知ることができる。
これにより、店内を回遊しなくとも目的の商品を探すことが可能。また、一度に複数の商品を閲覧できるため、気に入った商品にも辿り着きやすくなる。こうした利便性の向上は、複数点買いの誘発にもつながりそうだ。
全商品ページにQRコードを表示し、モバイル通販への誘導も実施。実店舗から通販への送客を図り、実店舗で取りこぼしたユーザーの囲い込みにつなげていく。