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東京都のネット監視 356社の表示に改善指導、「水関連」も初の監視

2017年 8月 3日 17:30

 東京都が例年行っているインターネット広告の監視事業で7月25日、景品表示法に基づき356事業者の357件の不当表示に対する改善指導を行った。健康食品関連の不当表示が圧倒的に多かった。今年は初めて「水関連商品」の広告表示も監視対象に加えた。

 「優良誤認のおそれ」「有利誤認のおそれ」を含む違反の総件数は357件。「健食」が141件を占めた。「水関連商品」は31件、「化粧品」は29件だった。健食の不当表示は例年、ほかの商品カテゴリに比べて多い傾向にあるという。

 「優良誤認のおそれ」は294件。「健食」が125件、「化粧品」が27件、「水関連商品」が26件で、誇大な効能効果をうたう表示が多かった。

 健食では「5日間で確実に痩せる」「飲むだけで痩せやすいカラダをサポート」など、化粧品では「シワ・シミ・ハリなど様々な老化サインを保湿することで改善します」「朝起きると実感できる、マイナス15歳肌」といった表示があった。水関連では「体を活性化させ、代謝を促進しますので、シミ・たるみ・ダイエットなどにも効果的です」「業界最高水準の水素濃度!」といった表示があった。

 「有利誤認のおそれ」は140件。美容関連サービスや各種教室の割引キャンペーンの表示が目立った。「今なら特別価格!」「入会金0円キャンペーン」などと期間限定で適用される割引と見せつつ、キャンペーンが継続し、通常価格や入会金等の実態がない表示だった。ほかに「過大な景品類の提供のおそれ」のある表示が12件あった。

 都では年間2万4000件のネット広告・表示の監視を行っている。結果を受け、消費者庁のほか、日本通信販売協会、日本健康・栄養食品協会など関連する業界団体10団体とネット関連事業者6社に表示適正化に向けた要望と行った。

 要望した業界団体は、ほかに、日本広告審査機構、インタラクティブ広告協会、化粧品公正取引協議会、全日本健康自然食品協会、国際栄養食品協会、日本健康食品規格協会、日本エステティック業協会、日本エステティック経営者会。要請企業は、グーグル、ヤフー、楽天、DeNA、KDDI、NTTドコモ。


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