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千趣会 一押し商品チラシで展開、品質と価格の印象刷新、取引先など事業所にも配布

2010年 4月 8日 10:57

千趣会(本社・大阪市北区、行待裕弘社長)は今年の夏商戦で従来と異なる商品・媒体戦略を展開している。夏商戦の一押し商品として、品質とともに価格競争力を備えた日傘やTシャツなど5アイテムを開発、これを専用サイトおよびチラシを使って訴求していくというものだ。消費者の間で価格志向が定着する中、品質はいいが高いという従来のイメージから品質がよく価格も手頃という方向にシフトさせたい意向で、既存顧客だけではなく事業所へのチラシ配布も行うなど、幅広い客層の開拓につなげる構えだ。


今回の取り組みは、"ベルメゾンは「いいけど高いね」を「品質なっとく、うれしい値段」に変えます。"をキャッチコピーに展開しているもので「プリントTシャツ」(税込価格790円)、「晴雨兼用UVケア日傘」(同2290円)、「涼感ブラ」(同1290円)、「うさぎのタオルキャップ」(同1480円)、「2WAYお買物バッグ」(同1680円)を投入。いずれも素材や機能面での特徴、価格競争力を持たせたオリジナル商品で、「夏の快適アイテム」として訴求している。

 チラシは商品同梱などで、既に接点のある顧客等をメーンに配布。発行部数は約300万部になる。A2判程度のサイズで、表裏8コマのうち、「プリントTシャツ」と「晴雨兼用UVケア日傘」を各2コマ分、「涼感ブラ」と「うさぎのタオルキャップ」、「2WAYお買物バッグ」を各1コマ分のスペースを使って商品紹介をしている。

 「夏の快適アイテム」のチラシについては、事業所等への配布も行う。同社は今期の新たな試みとして、社員や取引先向けの新たな媒体の発行を計画していた。今回のチラシはその一環となるもので、事業所向けで約2万部の配布を予定する。

 同社としては、当該商品の投入でデフレ環境に対応した新たなイメージ作りを図る狙いから、既存カタログではなくチラシをメーンにした展開とするとともに、取引先等へのイメージの浸透を図る考えのようだ。

 一方、通販サイトの「ベルメゾンネット」では、各商品のポイントとなる素材や機能を画像入りで細かく説明するほか、各商品の説明コーナーの下部に関連した機能を持つ商品のページや、カテゴリー別の特集ページへのリンクをはるなど、「夏の快適アイテム」を入り口に、クロスセルやアップセルにつなげる試みも盛り込む。

 リーマンショックの影響で消費が冷え込んだ昨年、他の総合通販が価格訴求を前面に打ち出した施策を積極的に展開する中で、千趣会はこの流れにやや出遅れた観があったが、品質と価格競争力を備えた商品の投入と、新たな媒体展開で巻き返しを図る考えのようだ。


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