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「tabモール」の多言語版始動、松屋銀座に受取拠点

2015年 9月10日 13:50

 4-1.jpg既存の商業施設を商品の"受け取り店"として活用するO2O型のウェブサービス「tab(タブ)モール」の多言語版「+81(プラス・エイトワン)モール」が9月9日に始動した。

 ベンチャー企業のtabが運営する「tabモール」は日本の消費者を対象に、普段は店頭にない商品も取り寄せて、試着してから購入できる顧客視点のウェブサービスで、気に入らなければその場で返品もできる。

 新たにスタートした多言語対応の「+81モール」は今年8月に設立されたオープン・ランウェイズ(同・同、同)が運営。中国人などの訪日観光客をターゲットにした予約販売サービスで原則、キャンセルはできない。外国人が訪日前に商品と店頭訪問日を予約することで、欲しい商品の欠品を防ぐことができるのに加え、購入時間を短縮して効率的な買い物ができる。

 「+81モール」の受け取り店としては、「tabモール」で連携する百貨店の松屋が引き続き参画。同社の銀座店(松屋銀座)が9月30日に開設する訪日観光客専用エリア「ツーリストショップ&ラウンジ」(面積132平方メートル)内に「+81モール」の受け取りカウンターも設置されるという。

 昨年11月にスタートした「tabモール」は婦人服や靴、バッグといった服飾雑貨に加え、リビング&キッチン用品を扱ってきたが、「+81モール」では化粧品や洋菓子、子供用品、スーツケース、サプリメントなど訪日観光客のニーズが高い商品を新たにラインアップに加える(=画像)。

 とくに、化粧品は資生堂やクレ・ド・ポー・ボーテ、SK―Ⅱ、DHCといった人気ブランドの300~400アイテムを扱う予定で、中国が国慶節に入る前の9月中をメドに本格始動する。

 また、初期キャンペーンでは「+81モール」で予約して「ツーリストショップ&ラウンジ」で購入すると、百貨店店頭価格から2%の特別割引が受けられるという。

 そもそも、国内向けサービスとして始動した「tabモール」だが、受け取り拠点となる百貨店などではインバウンドの売り上げが急拡大しており、訪日観光客向けに多言語化したサービスを急ぐことになった。その際、開発や広告面、さらには受け取り場所なども分ける必要があったという。

 インバウンドに軸足を移すに当たっては国内向けサービスとは株主が変わってくることからオープン・ランウェイズを設立。広告配信サービスを手がけるショーケース・ティービーと松屋、ベンチャーキャピタル1社を引受先とする第三者割当増資(金額は非公開)をこのほど実施し、併せてオープン・ランウェイズがtabを完全子会社化。同社が手がける「tabモール」などのサービスや、百貨店を中心とする実店舗やブランドとのパートナーシップを積極活用して「+81モール」の普及・拡大を図ることになった。

 今後、オープン・ランウェイズは全国の主要都市を中心に「+81モール」の受け取り拠点を増やすとともに、国内では松屋銀座が提携するホテルでの認知拡大策を検討。中国では旅行サイトでの露出強化やリスティング、SNSを活用した販促を行い、「+81モール」の認知および利用拡大に努めるという。

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