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IPサイマルラジオはラジオ通販に恩恵をもたらすか?

2010年 3月25日 18:21

5kata.jpg 3月15日、関東・関西地区のAM・FM・短波ラジオがパソコンから聴取できる「IPサイマルラジオ」の実用化試験配信がスタートした。初日はアクセスが殺到し、つながりにくい状態になるなど話題を呼んでいる。

 同サービスは、在京ラジオ7局と在阪ラジオ6局、電通などが会員となっているIPサイマルラジオ協議会が提供するもので、専用サイト「radiko」に接続すると、実際の放送とほぼ同時に聴くことができる。

 対象となる地域は首都圏の1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)と関西の2府2県(大阪、京都、兵庫、奈良)。首都圏はTBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、ラジオNIKKEI、InterFM、TOKYO FM、J―WAVE、関西では朝日放送、毎日放送、ラジオ大阪、FM COCOLO、FM802、FM OSAKAが聴取可能。対象外の地域から聴くことはできない。配信は8月末までの期間限定で、半年後の実用化を目指す。

 radikoにアクセスすると、各放送局のアイコンの下部に「listen now!」というボタンが表示される。このボタンをクリックすると、別画面としてプレーヤーが表示され、ラジオの音声が流れる仕組み。

 プレーヤー画面には再生・停止ボタンやボリュームバーのほか、「トピックス」として放送局から提供する情報リンクが表示される。首都圏の各局では、通販サイトへのリンクも設けており、放送中に紹介された商品をすぐに確認し、購入することが可能だ。

 パソコンさえあれば無料で聴取できるため、若年層など新たな聴取者の掘り起こしが期待できそう。ラジオ通販に関しては「すぐに効果が出てくるということはない」(文化放送開発センター)。ただ、客層が高年齢層に偏りがちなラジオ通販にとって、聴取者層が広がり、ネットからも商品が購入しやすくなるのはメリット。本格展開を開始し、サービスが若年層にも根付けば、これまでとは違った商材の販売やアプローチも可能になりそうだ。

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