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今回の包括提携の骨子は、ニッセンによるJPグループへのロジスティクス業務の委託と、営業機会の拡大に向けた包括的な検討の2点になる。
ロジスティクス業務については、4月からJPに委託する予定で、「ゆうパック」で扱えないサイズの商品はJPの協力会社を通じて対応する。
家具・インテリアについては、景況の悪化に伴う住宅新築着工件数の減少などからニッセンでも苦戦を強いられているが、JPへの業務委託により、配送リードタイムの短縮や配達時間帯指定(一部地域)、組み立て配送サービスのエリア拡大など、関連サービスを拡充。 3、4日掛かっている配送リードタイムを1、2日短縮させるほか、現状、大型商品の「2、3割しかできていない」(ニッセンの佐村社長)配達時間帯指定の対象を広げ、引越需要の獲得につなげる意向で、決済メニューの拡充や女性スタッフによる配送組立サービスなども検討していく考えだ。
また、営業機会拡大の面では、郵便局でのニッセンのカタログ配布などの販売チャネル拡大や経営効率化の施策を検討。これに付随して、中国向けの仮想モールなど、JPが手掛ける通販関連事業でのニッセンとの連携なども考えられるが、「頭の中にはあるが、まだ具体的なものはない」(JPの鍋倉社長)という。
一方、JPでは、6月に子会社のJPエクスプレスが行う宅配便事業を継承。「ペリカン便」と「ゆうパック」の事業統合認可を巡る混迷で、通販事業者など荷主企業の離脱も伝えられているが、年間商品発送個数約2,000万個を有するニッセンを取り込むことで、存在感を高める考えだ。