ドゥクラッセ、高級ラインをテスト販売
婦人服通販のDoCLASSE(ドゥクラッセ=本社・東京都目黒区、林恵子社長)は、通常商品よりも素材や縫製にこだわった上級ラインのカタログ「ドゥクラッセコレクション」を発行し、テスト販売に乗り出している。カタログ通販と実店舗を主要チャネルとして事業強化に向けた検証を進め、ブランド価値の向上を図りたい意向だ。
同社は、カタログ会員が40~50代女性を中心に80万人を超え、顧客の中には値段が高くても着心地が良く、ちょっとした晴れの席に着られる服が欲しいという要望が出てきていることを受け、上級ラインの販売に着手している。
昨年10月、高品質なスエードコートなどを掲載したチラシを主力媒体の「ドゥクラッセ」に挟み込む形でスタートした。12月には「ドゥクラッセコレクション」としてカタログ展開を開始し、発行部数は明らかにしていないものの、上位顧客に限定して配布。2号目の春号(2月発刊)では部数を若干増やした。
主力媒体はほとんどが海外ロケで、街並みや海岸などをバックにアクティブさを印象付けるモデルの表情と動きが多いのに対し、コレクションラインの誌面は全体を通じてモノトーンを基調にし、背景に余計な色をつけていない。創刊号は背景を黒にして服の動きを際立たせ、春号ではキー素材のリントンツイードに合わせて白をバックにした(画像は春号)。
品質の良さをストレートに表現するため、アクセサリーなどの着用も極力控えているという。
コレクションラインの価格は「ドゥクラッセ」の掲載商品に比べて2~3倍と高いことから、誌面では素材や仕立てへのこだわりについて細かく触れる。商品の特徴となる部分に罫線を引いて説明を加えるコールアウトの手法は既存媒体よりも多く活用し、丁寧な説明を心がけている。
春号では、生地のアップ画像も大きく扱ってビジュアルで訴求するほか、リントンツイードを使用したジャケットには「絶世の気品」「見惚れるシルエット」、エジプト綿のホワイトシャツには「私を変える、運命の白シャツ」などコピーにもこだわった。
同社では、「価格以上の満足感と、服でしか得られない高揚感を与えたい」(杉丸由香里ブランドマーケティング&NCA部長)とし、コレクションラインで上位顧客を深耕するとともに、高品質の服を求める新しい層の開拓にもつなげる。
実店舗での取り扱いについては、ブランドイメージを高められる商材として期待しており、また、実際に試着できることから、値段が高くても納得して購入してもらえると見ている。現状、取り扱い店は古くからの顧客が多い「トレインチ自由が丘店」と「日比谷シャンテ店」の2店舗だが、4月下旬にオープンする「ドゥクラッセ神戸三宮店」でも扱う予定だ。
同社によると、「友人からイイねと言われた」「ビジネスシーンでも着られる」など、購入客の評判も良く、春号の販売実績は売り上げ計画を上回ったという。
課題は新規顧客の獲得だ。「ドゥクラッセコレクション」はマス向けの商品ではないため新聞広告では打ち出していないが、4月以降は40~50代向けのファッション誌を中心にタイアップ企画を展開する計画で、ターゲットを絞った販促策で事業拡大への検証を続ける。
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同社は、カタログ会員が40~50代女性を中心に80万人を超え、顧客の中には値段が高くても着心地が良く、ちょっとした晴れの席に着られる服が欲しいという要望が出てきていることを受け、上級ラインの販売に着手している。
昨年10月、高品質なスエードコートなどを掲載したチラシを主力媒体の「ドゥクラッセ」に挟み込む形でスタートした。12月には「ドゥクラッセコレクション」としてカタログ展開を開始し、発行部数は明らかにしていないものの、上位顧客に限定して配布。2号目の春号(2月発刊)では部数を若干増やした。
主力媒体はほとんどが海外ロケで、街並みや海岸などをバックにアクティブさを印象付けるモデルの表情と動きが多いのに対し、コレクションラインの誌面は全体を通じてモノトーンを基調にし、背景に余計な色をつけていない。創刊号は背景を黒にして服の動きを際立たせ、春号ではキー素材のリントンツイードに合わせて白をバックにした(画像は春号)。
品質の良さをストレートに表現するため、アクセサリーなどの着用も極力控えているという。
コレクションラインの価格は「ドゥクラッセ」の掲載商品に比べて2~3倍と高いことから、誌面では素材や仕立てへのこだわりについて細かく触れる。商品の特徴となる部分に罫線を引いて説明を加えるコールアウトの手法は既存媒体よりも多く活用し、丁寧な説明を心がけている。
春号では、生地のアップ画像も大きく扱ってビジュアルで訴求するほか、リントンツイードを使用したジャケットには「絶世の気品」「見惚れるシルエット」、エジプト綿のホワイトシャツには「私を変える、運命の白シャツ」などコピーにもこだわった。
同社では、「価格以上の満足感と、服でしか得られない高揚感を与えたい」(杉丸由香里ブランドマーケティング&NCA部長)とし、コレクションラインで上位顧客を深耕するとともに、高品質の服を求める新しい層の開拓にもつなげる。
実店舗での取り扱いについては、ブランドイメージを高められる商材として期待しており、また、実際に試着できることから、値段が高くても納得して購入してもらえると見ている。現状、取り扱い店は古くからの顧客が多い「トレインチ自由が丘店」と「日比谷シャンテ店」の2店舗だが、4月下旬にオープンする「ドゥクラッセ神戸三宮店」でも扱う予定だ。
同社によると、「友人からイイねと言われた」「ビジネスシーンでも着られる」など、購入客の評判も良く、春号の販売実績は売り上げ計画を上回ったという。
課題は新規顧客の獲得だ。「ドゥクラッセコレクション」はマス向けの商品ではないため新聞広告では打ち出していないが、4月以降は40~50代向けのファッション誌を中心にタイアップ企画を展開する計画で、ターゲットを絞った販促策で事業拡大への検証を続ける。