リアルコマースはこの数年、激戦区である「楽天市場」のレディースファッションカテゴリーで存在感を高めている。
同社運営の「nowistyle(ナウアイスタイル)」は、ニューヨークや韓国のセレブファッションにいち早く注目。憧れの海外セレブが着ているテイストの服をファストファッションの感覚、価格で購入できるのが売りで、消費者を飽きさせない品ぞろえやスタイリッシュな見せ方も当たって急成長している。
「楽天市場」に出店したのは2008年6月で、11年12月には同モールで月商1億円を突破。12年9月のネット販売売り上げは前年比2倍以上の10億円強に拡大した。
同社は、韓国や米国などでファッション商材を買い付けるほか、中国の協力工場で自社PB(プライベートブランド)商品を製造するが、鮮度を落とさずに商品を確保できる買い付けの比率が少し高く、PBは通年商品やロングセラーなど着実に売れるアイテムを対象とし、品質を維持しながら製造している。
ヒット商品はすぐに真似され、安価な価格で販売される傾向にあるが、「オリジナル商品を売る店舗としてのプライドとサービス力で他店をひき離したい」(鎌田健吾営業部長)という。そのためにも「多くの新作を投入する必要がある」(同)とし、毎日20~30点の新作をアップできるバイイング機能と、フルフィルメント体制を整えている。
また、在庫リスクを軽減する目的で大半の商品で受発注方式をとるが、韓国などからは毎日のように商品が届く環境にあり、顧客を極力待たせないようにしている。
一方、楽天依存からの脱却は課題だ。11年11月に自社通販サイトを開設したのに続き、咋年は「G
マーケット」や「ヤフー!ショッピング」「109ネットプラス」に出店。各モールでのデータ収集を進めている。とくに、「109ネットプラス」では楽天会員よりも若い10代~20代前半の層に従来の価格帯が通用するのかを試す必要があった。
トライアル段階ではあるものの、「楽天市場で重視されるポイントやイベント、送料ではなく、スタイリングでアイテムを購入してくれることが分かった」(鎌田部長)。
今年は自社通販サイトを強化する。春をメドにスマホ用のアプリを開発。アプリでは売り場のイメージを極力排除し、服のスタイリングを前面に押し出すことで、利用者が知らず知らずのうちに販売サイトに誘導される仕組みを整えたい意向だ。
並行して、新たな取り組みも始動。同社ではチェ社長の人脈を生かして韓国の人気セレクトショップ「ALAND(エーランド)」と提携。日本での独占販売権を取得した。「ナウアイスタイル」でテスト販売しているが、将来的には別サイトを「楽天市場」や独自ドメインで展開する。
「エーランド」を軸にエッジの効いたブランドなどさまざまな韓国ファッションを扱い、価格帯は日本のリアル店舗のファッションに近づけることで、「"服屋"としてブランドを育てたい」(鎌田部長)とする。
中期計画では中国や東南アジアなどへの進出も見据えており、現地モールへの出店と併せて商材の仕入先開拓にもつなげる。また、レディース衣料で得たノウハウを基にキッズ・メンズラインを展開する計画もあり、ターゲット層を広げてもう一段の成長を図る。
同社運営の「nowistyle(ナウアイスタイル)」は、ニューヨークや韓国のセレブファッションにいち早く注目。憧れの海外セレブが着ているテイストの服をファストファッションの感覚、価格で購入できるのが売りで、消費者を飽きさせない品ぞろえやスタイリッシュな見せ方も当たって急成長している。
「楽天市場」に出店したのは2008年6月で、11年12月には同モールで月商1億円を突破。12年9月のネット販売売り上げは前年比2倍以上の10億円強に拡大した。
同社は、韓国や米国などでファッション商材を買い付けるほか、中国の協力工場で自社PB(プライベートブランド)商品を製造するが、鮮度を落とさずに商品を確保できる買い付けの比率が少し高く、PBは通年商品やロングセラーなど着実に売れるアイテムを対象とし、品質を維持しながら製造している。
ヒット商品はすぐに真似され、安価な価格で販売される傾向にあるが、「オリジナル商品を売る店舗としてのプライドとサービス力で他店をひき離したい」(鎌田健吾営業部長)という。そのためにも「多くの新作を投入する必要がある」(同)とし、毎日20~30点の新作をアップできるバイイング機能と、フルフィルメント体制を整えている。
また、在庫リスクを軽減する目的で大半の商品で受発注方式をとるが、韓国などからは毎日のように商品が届く環境にあり、顧客を極力待たせないようにしている。
一方、楽天依存からの脱却は課題だ。11年11月に自社通販サイトを開設したのに続き、咋年は「G
マーケット」や「ヤフー!ショッピング」「109ネットプラス」に出店。各モールでのデータ収集を進めている。とくに、「109ネットプラス」では楽天会員よりも若い10代~20代前半の層に従来の価格帯が通用するのかを試す必要があった。
トライアル段階ではあるものの、「楽天市場で重視されるポイントやイベント、送料ではなく、スタイリングでアイテムを購入してくれることが分かった」(鎌田部長)。
今年は自社通販サイトを強化する。春をメドにスマホ用のアプリを開発。アプリでは売り場のイメージを極力排除し、服のスタイリングを前面に押し出すことで、利用者が知らず知らずのうちに販売サイトに誘導される仕組みを整えたい意向だ。
並行して、新たな取り組みも始動。同社ではチェ社長の人脈を生かして韓国の人気セレクトショップ「ALAND(エーランド)」と提携。日本での独占販売権を取得した。「ナウアイスタイル」でテスト販売しているが、将来的には別サイトを「楽天市場」や独自ドメインで展開する。
「エーランド」を軸にエッジの効いたブランドなどさまざまな韓国ファッションを扱い、価格帯は日本のリアル店舗のファッションに近づけることで、「"服屋"としてブランドを育てたい」(鎌田部長)とする。
中期計画では中国や東南アジアなどへの進出も見据えており、現地モールへの出店と併せて商材の仕入先開拓にもつなげる。また、レディース衣料で得たノウハウを基にキッズ・メンズラインを展開する計画もあり、ターゲット層を広げてもう一段の成長を図る。