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ファミマ・ドット・コム CVS売り場とCS連動、パッケージ広告展開、アニマックスと組み開発

2010年 1月14日 19:58

41.gif大手コンビニ、ファミリーマートのEC事業子会社でネット販売等を手掛けるファミマ・ドット・コム(FDC=本社・東京都豊島区、浦元康彦社長)は昨年12月から、CSのテレビCMとファミリーマート(FM)店頭の広告媒体を連動させたパッケージ広告の販売を始めた。CSのアニメ専用チャンネルを運営するアニマックスブロードキャストジャパン(AMX=同・東京都港区、滝山正夫社長)と組んで展開するもので、現状アニメのテーマソング等を扱うレコード会社をターゲットにしているが、通販の広告手段として活用の可能性があるのか、動向が注目されるところだ。
 
 今回開発したパッケージ広告は、AMXのミュージッククリップ型CM「BOOST!」と、FM店頭のPOSレジ液晶POPおよび店内BGMを連動させたもの。「BOOST!」は、1分間(前後各5秒のバンパーを含む)の商品告知CMで、レコード会社が扱う商品の楽曲名やアーティスト名、発売日、ジャケット写真、動画などを使った形で展開。放映時間は火曜日から月曜日の夜9時から午前4時、放映回数は2週間で15回になる。   
 
 一方、CVS店頭では、1時間に1回の頻度で60秒の店内BGMを、POSレジの液晶POPで1時間に約5回、12秒間の画像を放映。料金体系は、広告投入エリアのFM店舗数と展開期間に応じて算出する仕組みだが、「基本は全国展開になる」(FDC総合企画部)という。
 
 FDCとAMXは昨年、アニメキャラクターを使ったオリジナル商品の開発で提携し、FDCの通販サイトで「ケロロ軍曹」の武者節句人形や「銀河鉄道999」のセル画入り楯を販売している。オリジナルのコンテンツを拡充したいFDCと、番組視聴者の拡大を図りたいAMXの思惑が一致した取り組みで、AMXが保有する広告枠を使ったテレビCMの放映、FM店頭の無料誌や店内BGMなどを活用した共同販促を展開。今回のパッケージ広告は、この取り組みをベースにしたものになる。  

  FDCとしては、CS放送の各ジャンルで有力な番組を持つ事業者と連携し、ネット販売で扱うオリジナル商品の拡充を図る方針で、この一環として音楽チャンネルのスペースシャワーTVが昨年開設した通販サイトの運営も担当。パッケージ広告の部分でも、「将来的にスペースシャワーと連携することは考えられる」(同)としている。  

  FDCでは、これまでにもFM店頭の広告媒体としてPOSレジ液晶のPOPや店内BGMのほか、店頭情報端末「Famiポート」やレジカウンターに備え付けられたラックでのリーフレットの展開などを提案してきたが、CSと連動したパッケージ広告で、新たなクライアントの獲得を進め、広告事業の拡大につなげる考え。  

 全国約7500店舗、30代を中心に1日平均来店客数約700万人(男性62%、女性38%)を擁するFM店舗とCSが連動したパッケージ広告。現状、CS番組との兼ね合いからターゲットとするクライアントが限定的で、広告放映のタイミングなど実際の効果が不透明な部分もあるが、通販商品の受け渡しや代金決済の拠点として機能してきたCVSが新たな広告塔になるのか、通販事業者としても気になるところだ。
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