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メーリングサービス協の竹尾正新会長に聞く「メーリング業界の現状と今後は?」 郵便事業との関係強化

2012年 6月29日 18:55

061.jpg日本メーリングサービス協会は6月15日開催の定時総会で、新会長にアドレス通商の竹尾正社長を選出した。環境保全対応や個人情報保護、郵便事業との関係などさまざまな問題が山積している中、はたしてどのような舵取りを見せるのか。メーリングサービスは通販とも関わりの深い分野のため、今後の行方に注目が集まりそうだ。竹尾新会長にメーリング業界の現状や今後の展望を聞いた。 (聞き手は本紙記者・河鰭悠太郎)

――就任の背景は。
 「昨年の12月に理事会の公式な場で、前会長から現執行部の総意として若手からの新会長の選出を希望する発言があった。業界を取り巻く環境の変化に若い力で対応していくための意向と受け止め、理事・役員で協議を重ねた結果、私の名前が挙がった、というのが経緯だ」

――就任してのご感想は。
 「大変重く受け止めている。職務を全うすることがすべてで、とにかくやるべきことをやるだけだと思っている」

――メーリングサービス業界の現状をどうみているか。
 「ペーパーレス化、異業種の参入、個人情報保護法の施行、環境対策など、近年、業界では多くの変化を経験した。まだまだ環境の変化は続くと思われるが、対応する力もついてきていると感じている」

――業界としての短期的・中長期的な課題については。
 「郵便事業会社との関係強化が最大にして、楽しみな課題だ。郵便を増やす案や円滑に正確に差し出せる案など、さまざまな提案を行っていきたい。また、4月に成立した改正郵政民営化法の運用にも注目したい。メーリング業界にとっては例えば新しいサービスが作りやすくなるとか、郵便が増える施策が出しやすくなるのでは、と期待している。
 それ以外にも、個人情報保護や環境保全対応、BCP対策など企業に共通する課題が山積している。ただ、中小企業においては個社単位での対応が難しい実態も少なからずあるので、協会として、ガイドラインの策定やそれぞれの対応への補助を実施するなどして支援していくことも重要だと考えている」

――業界内で大手と中小の二極化が進んでいるように感じるが、どう見ているか。
 「民主主義経済の市場原理の結果と考えている。それぞれの役割が違うので、役割を果たしている証拠ともいえるのでは。今後も、従来以上にサプライチェーンなど、協業に関する協力関係を構築していくことが重要だと感じている」

――協会としての課題や重要事項は。
 「執行部は入れ替わったが、先輩たちの創り上げた良き協会は継承していきたい。その中で、若手を中心に協会のあるべき姿を考える組織を立ち上げていく。ここでは数年後の協会のあるべき姿を中長期的な視点で議論していくつもりだ。例えば、協会のコンセプトや協会のメリットをどう作っていくか、メリットを出すためにはどうしたらいいか、財政問題をどうするか、などが一例だ」

――協会の会員基盤の拡大についての具体策は。
 「今は会員数は170社弱。今後はダイレクトメールや紹介活動、ホームページの活用などに注力していく。本紙の読者の皆様のお問い合わせや新規入会もお待ちしている」

――具体的にどう協会としてのメリットを提供していくのか。
 「協会の実質の執行部隊である『委員会活動』への参加を促していく。委員会活動はだいたい月に1回ぐらいの頻度で行われるものだ。協会所属のメリットは待っていて与えられるものではないので、ぜひ進んで取りに来ていただきたいと思っている。
 委員会活動には、日常の仕事にはない素晴らしいメリットがあり、特に若手にとっては人材育成の場としてふさわしいと思う」

――郵便事業との関係については。
 「郵便利用促進のパートナー協力団体として、郵便利用ユーザーの為の販売促進支援など、相互に情報交換を密にしながら営業戦略パートナシップを構築することが望ましいと思う」
 通販企業は現状、大きなシェアを占めるクライアントだが、通販業界の現状をどうみているか。
 「市場のパイが大きくなっており素晴らしいと思っている。その中でどういう形でいいサービスをご提供できるか、そこを考えることがより大事になっていくのではないか」

――今後の抱負は。
 「会員の皆様をはじめ、委員会、理事会のご意見を幅広く結集し、より良い協会にしていきたい」

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