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楽天、"委託販売型"積極化、靴の専門サイトを開設、大手ブランド開拓へ

2012年 4月 5日 15:14

楽天(本社・東京都品川区、三木谷浩史社長)は大手ブランドの開拓を積極化する。4月15日、「楽天市場」内に靴ジャンルに特化した専門のコンテンツを本格オープン。リアルにチャネルを持つ大手ブランドを出店対象とするもので、出店者は委託販売型で商品を販売。サイトは楽天の100%出資子会社が運営する。まずは約30ブランドから開始し、順次拡大していく考えだ。楽天では昨年から大手ブランドの取り込みに注力しており、今回のサービスでこうした動きを加速させる。
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4月15日に本格オープンするコンテンツは「Fine Shoes(ファインシューズ)」。楽天市場内のファッションの公式ブランドを集めたコンテンツ「楽天ブランドアベニュー」に入り口を設置する。

 「ファインシューズ」は委託販売型が基本で、出店者が商品と商品データを楽天子会社のファイントレーディングに送付。ファイントレーディングが出店者に代わり、商品撮影やページ制作、集客、決済、配送、カスタマーサービスまで行う形だ。

 同コンテンツでは海外販売や「あす楽」、商品ラッピング、ポイントなどに通常の楽天市場のサービスに対応。また、人気商品がページ内で常に動く見せ方も実装する。返品は開始時は非対応だが、将来的には対応する計画という。

 出店費用は、手数料としてプロパー品は売り上げの30%、アウトレット品は同25%を徴収する。固定費は無料。商品の預かり期間はプロパー品が6カ月で、アウトレット品が3カ月。なお、プロパー、アウトレットの区別は出店者側が基本情報を送る際に指定したものを反映する。

 楽天では、昨年から大手公式ブランドの開拓に注力しており、先月、公式ブランドのみ集めた「楽天ブランドアベニュー」をファッションジャンルの一カテゴリーとして開設した。「大きな百貨店が『楽天市場』の中にあるようなもの」(楽天)で、ロゴの色を白黒に変えるなど、高級感を演出しているのが特徴。「従来の『楽天市場』のイメージを消している」(同)という。「ファインシューズ」もこうした戦略の一環で、靴の公式ブランドの扱いを拡大し、競合する他モールに対抗する。


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