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ファンケル中期計画、3年後に売上高1010億円へ、パーソナル対応の化粧品開発へ

2012年 4月 5日 14:57

ファンケル(本社・横浜市中区、成松義文社長)は3月29日、2012年度を初年度とする中期三カ年経営計画を発表した。2015年3月期(連結)に売上高1010億円、営業利益80億円、営業利益率8%の数値目標を策定。海外市場での成長加速を視野に、海外売上高比率は現状の約9%から15%に高める。

 基幹事業である「化粧品事業」と「健康事業」では、各事業ブランドを明確に再定義し、進化させていくための長期ビジョンを定めた。

 「化粧品事業」では「無添加だから美しくなれる」という価値を中核に、「グローバル・プレミアム・ブランド」として地位確立を目指す。「健康事業」では、生涯にわたる健康づくりのパートナーとして、心身ともにより良い状態が続く「Good Aging」をかなえる商品・サービスを提供し、各顧客が望む健康のあり方を実現する。

 三カ年の重点戦略は、4つのテーマに取り組む。

 「化粧品事業」では、リブランディングで発表した6ライン(敏感肌向け「FDR」を加え7ライン)を軸に、よりパーソナル対応を可能にした化粧品の展開を目指す。「ライン体系を細分化するというよりは、オーダーメードに近い方向性」(同社)としており、個々の顧客の年齢や肌悩みに応じた化粧品の提供を行うようだ。ただ、「詳細はまだ決まっていない」(同)としている。

 「健康事業」(栄養補助食品、青汁、発芽米事業)は、ブランドネームを来年1月、「FANCL Health Science」に変更。事業の再構築に向け、中高年層の開拓を積極化する。独自素材を配合した健康食品の開発を進めて中高年向け商品ラインを拡充するほか、独自の健康理論に基づくパーソナルカウンセリングをマルチチャネルで展開する。

 「海外事業」では、来春以降、化粧品のリブランディングを展開。既展開国・地域(中国、香港、米国、台湾、シンガポール)でネット販売をスタートさせ、マルチチャネル化を進める。アジアを中心に未進出国への参入も検討する。

 「経営基盤強化」では、段階的に稼動させてきた顧客管理システムを来秋に完成させ、個客アプローチを進化させる。このほか百貨店を中心に新規出店を行うほか、原価低減、研究開発、人材育成における目標を定めた。

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