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ニューヨーカー、通販で独自仕入れ開始、他社企画商品を取り扱い買い回りなど促す

2011年11月 4日 10:39

トラッドスーツなどを展開するニューヨーカー(本社・東京都渋谷区、戸澤かない社長)は、自社通販サイトの品ぞろえ強化の一環として、「ニューヨーカー」ブランドのライセンス契約企業(ライセンシー)からバッグなどの仕入れ販売を始めた。服飾雑貨の充実を図り、顧客の買い回りにつなげる狙いだ。一方、新客獲得に向けては販売チャネルの拡充に乗り出す。会員制セールサイトに加えてテレビ通販なども活用し、これまで接点が少なかった客層の取り込みも強化する。

同社は、今秋冬シーズンから「ニューヨーカー」ブランドのライセンス供与事業を始めており、バッグメーカーなどが「ニューヨーカー」のロゴを使用した商品を企画、展開している。

 こうした商品はライセンシーが持つ百貨店の売り場などで販売され、「ニューヨーカー」の実店舗では扱わないが、バッグなど革製品を中心に、サイズ展開によるリスクが少ないアイテムを自社通販サイト「NYオンライン」で独自に仕入れ、トライアルとしてメンズ・レディーズ計12商品の販売を始めた。

 同社では、買い回りを期待して雑貨カテゴリーを強化しており、今年6月には期間限定でグループ会社が展開するバッグやストールなどを通販サイトで販売したものの、「ニューヨーカー」好きな顧客の支持を得られず、売り上げにはつながらなかった。

 そのため、他社企画ではあるが、ブランドロゴが付き、一定のテイストを保持したライセンシー商品をネット販売して顧客の反応を探る。

 一方で自社企画によるウェブ限定商品もレディースを中心に展開しており、とくにハウスタータン柄を使用したバッグやストールが売れ筋になるなど、限定商品のヒット率が上がっているようで、MD精度の向上に努める。

 同社では、自社通販サイトの品ぞろえを一段と強化することで、頻繁に来店できない店頭客や、ブランドから離れてしまった消費者のウェブ利用につなげる。

 新客の獲得策については、6月と9月に会員制ファミリーセールサイトを活用し、複数ブランドの紳士・婦人衣料を販売。在庫消化と同時に宣伝効果もあったようで、とくに「ギルト」への商品投入以降はブランド名検索から「NYオンライン」に流入してくる消費者が増えており、実売にもつながっているという。

 今後は、販売チャネルの拡充に乗り出す。総合系の仮想モールや、テレビ通販番組にも初めて売り場を確保する計画で、メンズ、レディースともに新たな客層を開拓する。

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