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今回のタスクフォースで、示された中間整理の中で通販事業者に影響を与えるとみられるポイントは商品テスト体制が見直される可能性があることだ。これまでの商品テストでは事業者から「クレームが発生していないにも係らず、なぜ商品テストをしたのか分からない」「自社で調査したデータと異なる」などとの批判があった。
タスクフォースでも国センの商品テストに対する消費者庁の不満が露呈。これまでの議論で「商品テストのガバナンスに問題がある」(消費者庁)とし、国センに対しテスト体制の見直しの必要性を指摘。事前に事業者に告知しない進行方法や事業者のデータを活用しないテスト方法に対して「客観性や合理性で疑問がある」(同)としていた。
消費者庁は国センと一元することにより、相談処理を目的とした商品テストは設計図や仕様書など事業者のデータを活用するとした。また、商品テストで把握した問題点をもとにした政策提言や注意喚を行う際に「商品テストの実施理由や決定過程を明らかにする」(同)方針だ。
一方、通販事業者にとって注意すべきなのは、消費者庁の一元化で国センが実施してきた機能に「法的権限」が付与されること。国センの商品テストはこれまで、業界や行政に対し"要望"を出すことにとどまっていたが、「一般論として法的権限につなげていくことができるようになる」(福嶋消費者庁長官)とした。
中間整理では消費者庁長官が主催する「消費者政策レビュー会議(仮称)」の設立を盛り込んだ。国センの問題提議や政策提言機能を政策に反映していくための場として位置付けている。
だが、これまで商品テスト結果の公表について、消費者庁と国センの調整の中で商品テストの報告書に記載されていた法律改正などの行政への要望は、公表前に削除された経緯がある。消費者庁は「対等な部局同士の議論の場を設けることで摩擦は解消できる」とする。レビュー会議は国センが懸念する政策参加に配慮して設けられたものだが、"形だけ"の会議になる可能性もありそうだ。