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同社が商品の動画CMを制作したもともとのきっかけは、「ユーストリーム」を活用した生コマーシャルの放映。ライブで長時間喋れる人材が見当たらなかったため、急きょ制作したこともので、第1弾となる「クリスタルガイザー」のCMは、「ユーストリーム」の生コマーシャル放映に間に合わせるため1週間で制作。制作会社に依頼したのでは間に合わないため、同社の菅野和彦e戦略室執行役員が自宅で撮影した。菅野執行役員と奥さんの掛け合いで商品を紹介するという内容で、撮影は娘さんが担当。家庭の自然な雰囲気の中で商品のイメージを訴求しているのが特徴で、変更の多い価格の告知については静止画像を挟み込む形にした。
動画CMは「クリスタルガイザー」のほか、「コントレックス」、「ペリエ」の3商品で制作しており、いずれも菅野執行役員の自宅で撮影。商品ごとに撮影場所を変える半面、最後に乾杯のシーンで終わるパターンを共通にするなど、「自分なりのストーリを作り、シリーズとしての一貫性を持たせた」(菅野執行役員)。実際の販促効果等は公表していないが、アフィリエイターに行ったアンケートでは肯定的な意見が多く、アドリブの台詞や、缶入り商品の「ペリエ」で意識した栓を開ける際の音に対して反応があるなど、「予想以上に自分達が発したメッセージを受け止めてくれていると感じた」(同)という。
一方、この試みで改めて分かったのは「動画を作るハードルがだいぶ低くなっている」(同)こと。実際、このCMも動画が撮れる市販の一眼レフデジタルカメラで撮影し、カメラに付属するソフトで編集したものだが、何も違和感はない。同社では、ローコストで質の高い動画を制作できるようになり、今後、ネットで質の高い動画コンテンツが増えると予測。さらに大容量の動画を視聴できる環境が整い、動画の視聴に適したタブレット型の端末も普及していることから、「動画の利用価値はどんどん上がっている」(同)としている。
動画活用の新たな方法について検討していく構えだ。