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千趣会、店舗軸に中国事業を展開

2011年 2月24日 11:42

 千趣会は中国事業について、店舗とネット販売を軸にした展開を進める。昨夏までカタログ通販を手掛けていたが、現地で事業を拡大するためにはブランド認知度の向上を優先すべきと判断。今後、実際の商品が手に取れる店舗の展開などを積極化させる構えだ。

 中国については、上海を足場に店舗販売とカタログ通販を展開していたが、カタログ通販についてはカタログの着荷率が低くレスポンスも悪いほか、代引きを使うにしても荷物を開けて商品を確認しないと、なかなか決済が完了しないなどの課題が浮上。カタログを配布してから売り上げにつながるまでのプロセスが日本と全く違うことから、昨年6月に展開を中止していた。

 一方、店舗については、順調に拡大を進めており、前期末時点の店舗数は6店舗と期中5店の増加。出店エリアも上海から、現地事務所を構える青島や大連などにも広げている状況だ。

 千趣会では、まだ現地で「ベルメゾン」ブランドが浸透していないと見ており、実際の商品を手に取れる店舗を拡大させ、ブランド認知度の向上を図る考え。採算性についても、開店後1年で黒字化が見込めることから、今期は中国沿岸地域での店舗展開に乗り出す意向で、5店舗の新規出店を計画する。

 また、中国でもネットの利用が拡大していることから、ネット販売も並行して展開。自社ブランドのイメージ維持などを目的にタオバオにも出店しているが、日本の仮想モールを通じた販売なども進める。

 今後は、採算管理された店舗を足掛かりに市場動向や特性を把握し、中国での事業基盤を構築。今期からスタートした中期経営計画の最終事業年度になる2013年12月期で中国の店舗数を16店、売上高を10億円規模とする考えだ。
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