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本紙調査では、「最も利用している運送会社」は「佐川急便」と「ヤマト運輸」で、2社の利用率を合わせると全体の85%に上り、他を圧倒した。
特に、「佐川急便」を最も利用する企業が全体の44%を占め、09年夏に実施した前回調査からは4ポイント減ったものの、首位を守った。一方の「ヤマト運輸」は41%で、前回(33%)から7ポイント伸ばした。
「ヤマト」と「佐川」以外では、「郵便事業会社」が15%で、今回は「自社便」や「その他の配送会社」を最も利用する企業はなかった。
一方、「運送会社を選ぶ基準」については、重要な順に3項目を選んでもらい、これをポイント化して集計したところ、「コスト」が130ポイントと最も多く、全体としては景気低迷を反映する向きが根強いものの、「輸送品質」が113ポイントに上ったほか、「全国配送への対応力」も73ポイントとなり、通販実施企業が重視していることが分かった(図表を参照)。
また、初めて「輸送以外の付加価値提案」を挙げる企業があった一方で、今回の調査では「海外配送への対応力」を選択した企業はなかった。
「その他」を選択した企業の中には、「ステークホルダーとの関係性」(ジュピターショップチャンネル)や「サービスレベル全般が重要」(セシール)とする意見もあった。
また、過去1年間に運送会社を変更した企業にその理由を聞いたところ、「輸送品質の向上・改善のため」(ミキモト、ミキハウストレード、ふくや)と品質面を挙げる企業が多く、品質重視の傾向が高まっていることを裏付ける結果となった。
そのほか、「顧客利便性と配送サービスレベル向上のため」(ニッセン)や、「倉庫移転に伴って」(マードゥレクス)、などの意見があった。 (つづく)